老人ホームで 介護職員もしていた菅原さんが実践するのは介護と演劇を組み合わせたユニークな手法で「老い」と向き合う菅原さんにお話を伺います。 建物全体を老人ホームに見立ててお客さんが いろんな教室を回って演劇を鑑賞するという芝居を作りました。 この 校舎内の空間をどんなふうに お芝居に利用されたんでしょうか?第一幕はあそこの教室で演劇をしてそれが終わったらお客さん こう歩いて移動してで 下の中庭が第二幕の舞台なんですよ。
僕が 特別養護老人ホームで出会ったお年寄り方はみんな 個性的な方々ばかりだったんですね。 しかし 実際に演劇ワークショップを体験して頂くとそこで菅原さんは劇団 OiBokkeShiの一員になってほしいと依頼しました。 自分が 俳優という役割を全うするためには僕は 監督役を引き受けなければいけないんだなと思ったんですね。 あの~… 僕は特別養護老人ホームで働いてる時にもまあ それぞれ役割をもって生きてきたわけですよね。
まあ 僕らからしたら徘徊なわけですけど奥さんにとって それはどういったものなのか という事を岡田さんは10年前から認知症の妻 郁子さんを自宅で介護しています。 あと 介護の問題も地域ぐるみの問題なので自分たちが 老いたりぼけたりする前に演劇などの芸術文化を通じて地域の つながりが生まれるというのはとても大切なんではないかなと思ったんですね。 で 地域の課題を演劇などの芸術文化を通じてクリエーティブに解決する方法も あるんじゃないかなと思ったんですね。
なので 介護の問題に関してはかなり 地域っていうのがとても大切でその地域に意識する きっかけがこういった 演劇などの芸術文化になればなと思ったんですね。 とはいえ 80代の岡田さん90に近い 80代ですからねお稽古で 和気町に通うだけでも大変でしたでしょう?なので 僕が送迎をして岡田さんと一緒に和気に行って 稽古をして一緒に御飯 食べて演劇の稽古をしてちょっと体を使って 頭使って人と触れ合って介護予防的な事をしてまた家に送ってもらう。
それが高校生の時の体験ですけれども高校入学した時に 映画部に入ろうと思ったんですけど映画部が なかったので演劇部に入ったんですね。 しかし ある時に顧問の先生が脚本を書いてきてその脚本の中に 引きこもりの少年役が あったんですね。 介護者は 俳優になった方がいいというのはこれは老人ホームで働き始めてからしばらくして考えた事だったんですね。 「いいえ 僕 介護職員です。 また 廊下を歩いている時にこの時に 僕は介護職員として俳優になっても いいんじゃないかなと思ったんですね。
だから 認知症のお年寄りとの関わりにおいては論理や理屈にこだわるんではなくて感情に寄り添う関わり方をした方がいいんではないかなと思いました。 つまり 人を思いやる気持ちはしっかりあって傘を持って 掃き掃除をしているおばあさんを見かけたらその認知症のお年寄りは「私は 人の役に立てた。 最近は 認知症の方への接し方など番組を見ていましてもね老人ホームで働きながら しかも演劇も やってらっしゃるのでそれは大きな事に気付いたからですね。
近くに ぼけを受け入れる演技をしてくれる介護者がいればそれはそれで ハッピーなんじゃないかなと思ってますね。 あと 職場での人間関係も体が弱いっていうのが原因でなかなか うまくいかず仕事をやめてしまったんですね。 僕は 演劇と出会ったり介護と出会ったりして人見知りで声が小さいところなんか似てるんじゃないかなと思います。 ただ 僕は演劇と出会ったので大きい声を出そうとすれば出せるんですけど兄は 演劇と出会ってないんでずっと ボソボソ ボソボソしゃべってたんですね。
そんなお年寄りに対して僕みたいな若い介護職員が何が正しくて 何が間違ってるかぼけを正すとかね成長する 成長しないとはまた別の価値観で接する必要があるなと思ったんですね。 これは 岡田さんと一緒に演劇活動する事によって更に強く実感するようになりました。 だから 岡田さんと毎回 芝居を作ってるとですね縁起でもない事ですけど 今回が遺作になるんじゃないかなとか本番 迎えられるのかなとかやっぱり思ってしまう事があるわけですね。 共に今 この瞬間を楽しむっていうのが一番大切なんだなっていう事を強く実感するんですね。