ストーンヘンジはイギリス南部ソールズベリーの平原に立つ巨大なストーンサークルの遺跡です。 考古学者 マイク・パーカー・ピアソンはこれまで15年に及ぶ発掘調査を行いストーンヘンジの新たな謎に挑んできました。 それは土塁で囲まれた新石器時代の大きな集落の跡でした。 新石器時代のイギリスでは最大規模の建設事業です。 新石器時代における西ヨーロッパ最大の集落だったんです。 新石器時代の巨大モニュメントのそばに大きな集落が存在したのは単なる偶然とは考えられません。
最先端の分析技術によって発見された土器から4,500年前の人々の食生活が明らかになります。 当時としては驚くほどぜいたくな食事であり新石器時代に並外れた規模で調理が行われていた証拠です。 新石器時代豚は家畜化されていましたがまだ放し飼いで 自然の繁殖サイクルに任されていました。 これは新石器時代の暦では重要な意味を持ちます。 うたげが開かれたダーリントン・ウォールズは新石器時代のイギリス最大の集落であり各地から人々がうたげにやってきたんです。
そして 近年進む骨の解読によってストーンヘンジがなぜ あのような場所に建造されたのかその謎が解明され始めました。 死者の埋葬こそが ストーンヘンジの存在理由だったのでしょうか。 骨の分析を専門とするティム・トンプソンはストーンヘンジの遺骨から新石器時代の火葬の秘密を解き明かそうとしています。 分析の結果 ストーンヘンジの遺骨は当時としては素朴な道具だけで暮らしていました。 そのような社会で 死者をかなりの高温で火葬するのは火葬された何十人もの遺骨が大切に葬られていました。
マッキンリーは新石器時代の人々がわざわざ死者を火葬した理由は火の魔術的な特質にあったと考えています。 法医考古学者のクリストフ・スノークは火葬された骨から彼が注目したのはストロンチウム同位体という食べ物から体内にとりこまれる化学物質です。 ストロンチウムのタイプは土地ごとに異なり人物が 元いた場所を知るのに役立ちます。 研究の結果 ストロンチウム同位体は高温で焼かれても破壊されずいろんな化学物質が染み込んでしまいます。 スノークはストーンヘンジの遺骨からストロンチウム同位体を取り出す事に成功しました。