TVシンポジウム「病院を撃つな!~銃火にさらされる医療支援〜」

戻る
【スポンサーリンク】
14:02:53▶

この番組のまとめ

という 非常に大変な状況に今 世界はあるわけなんですがその紛争地でも 当然 これは「紛争地でも」ではなくて実は 紛争地だからこそ医療の救援活動が必要だという事になりますが。 2016年ですが 1年間で病院などが 302回攻撃を受けてやはり 医療施設への空爆などは起こっておりましたし国境なき医師団のシリアのアレッポにおける活動責任者として赴任しておりましたがそのプロジェクトを開始した2012年の夏から約2年間の間だけでも約40近い 何らかの 医療に対する妨害 攻撃がありました。

国境なき医師団の現地の活動責任者が すぐにホットラインを使って 空爆の中止を要請したんですけれども1時間近く その空爆はその病院を ピンポイントで繰り返し爆撃をしたと。 そこで ICRCがですね政府側 反政府側双方と双方の場所で野戦病院を運営してきました。 そういう歴史の中で今回 マイウートが戦場になるといった時に実は政府側 反政府側ともですねどちらも 事前にICRCに連絡をしてきました。

そこで そのフロントラインの情勢分析に必要な情報が紛争地では行っております。 村田さんが おっしゃったような現地との信頼関係を基盤にして日頃から 情報収集を得るという事も もちろんそうですしあと 現地の例えば 物価がいきなり 徐々に上がって住民の不安が高まっているとかあと 公務員がデモを始めるとか。 あと 同時に やはり 意図的に援助関係者 NGOもそうですし国連関係者が狙われるようになってきたという現状もあります。

特に 日本ってあまり海外のニュース自体諸外国に比べて 少ないのでそれほど身近に感じてない事から比較的 皆さん平和的な ものの考え方をするんだと思うんですが。 実際に例えば 避難民キャンプなんかでそれまで敵対していたと思った民族の人と一緒になってみたら同じ被害者なんだって事に初めて気付けたっていう事を素直に おっしゃる方本当に多いんですね。

赤十字の この役割という事もあるんですけれども190近くの国に 赤十字社があるというような形でこの人道支援を行うこのルールで管理されている戦争の下いろんな支援を行うというような状況になってるわけですよね。 今 お話にありましたとおり赤十字だけではなくてイスラム圏では 赤新月社と呼んでいますけれども赤十字 赤新月の活動が行われています。 しかし 赤十字や赤新月のマークをつけている人たちは例えば 医療要員であるのでこれを攻撃してはならないという。

ちなみに この3年ほどの世界のテロの統計を見ますと世界に 世界のメディアに取り上げてもらうその事で自分たちが要は 無料で世界に 自分たちの名前を報道してもらえるのでより過激な事に参加したい戦闘員も募ることができるし資金調達もできるっていうそういうサイクルが最近は 確立しつつあります。

そうなってしまうとその戦闘員だったり司令官クラスの人たちが国際人道法の抜け穴というか自分たちが処罰されないって事を他の紛争地の 過去の和平プロセスの経緯から分かっていて自分たちが国際人道法を犯す事に対して何のリスクも感じないっていう事が起こってしまっている。

こういう深刻な問題があらゆる地域の国際紛争で起こってるんだという事を外交官や 政府あるいは 政治家がきちっと認識する事も大事でしてある意味で トップレベルの啓蒙活動とそれから一般の啓蒙活動というのが両輪で動かなきゃならないというふうには思いますね。

なぜ そうなのかなと思いましてそのICRCの バグダッドに在住の現地のアラブの女性の方にそのあたりを突っ込んで話を聞く機会があったんですけれども1つ目は 日本のテクノロジーですね。 私たち 今 例えば アフリカと中東で主に活動しているんですがどの地域でも 私たちは民族間の信頼回復をするうえで例えば どの民族とか 部族とか対立する集団かかわらず見つけるようにしてます。

今日のようなこういう状況を肌で感じて挑戦してみるっていうそういう人材を日本から どれだけ たくさん出せるかっていうのがこの日本が 戦後70年間で築いてきた歴史を世界に広めていくというかそのノウハウを広めてく事の非常に 重要なポイントだというふうに思いますけどね。 昨年の5月に紛争下での医療従事者と医療施設の保護に関する国連安保理決議の2286というものが全会一致で 国連安保理で採択されましたが残念ながら その後も状況が変わっているとは言えないと思います。