北斎作品と対比しながらジャポニスムの実態に迫ります。 新たな創作活動ですけれどもそのジャポニスムを 北斎に焦点をあてて見ていこうという企画です。 ジャポニスム以来今日まで数多くの作品にインスピレーションを与えてきたけど今日は ちょっと変わり種を見てみよう。 木々の向こうにそびえているこの山どこか 富士山に似ていると思わない?これは 「冨嶽三十六景」の一つで今の静岡県にあたる駿河の国の風景。
本当にいろんな絵が そこから生み出されているというのが分かりましたけれども今日はスタジオに長年ジャポニスムを研究してこられた国立西洋美術館館長の馬渕明子さんにお越し頂きました。 馬渕さん この北斎と西洋の作品を対比していこうという企画大変面白く拝見したんですけれども馬渕さん自らが これ 長年温めてこられた企画だそうですね。 全15編に及ぶ 驚異のロングセラー…西洋では 「北斎スケッチ」と呼ばれジャポニスムを引き起こす きっかけになったとも言われます。 森羅万象が描かれた「北斎漫画」。
それまでの西洋美術における理想化された身体表現ではなくて日常的な ふとした瞬間の人の姿というものを描くという体をゴシゴシ洗っているというような姿はそれまで描かれていなかったので当時の人々は大変驚いたのだと思います。 北斎は 本当にそういうルールなし何でもありの人ですからいろんな人体の表現を自由自在に描いていて非常にドガにとって魅力的だったんだと思います。 人体のポーズ 人間の動きを瞬間的に分解していくというそういう美意識が もしかすると「北斎漫画」などと…「北斎漫画」に驚嘆した西洋。
今回は 北斎とジャポニスムという形で見てきたんですけれどもここで改めて 今馬渕さんはどのようなふうに感じてらっしゃいますか?一つ一つの 北斎の作ったアートとお互いに ものすごく…北斎は自分で頑張ってましたけどそれを見た人たちも これは負けてられないぞ というふうにあるいは そのエッセンスの幾分かは学ぶけれどもでもやはり それを自分のものにしていくっていう日本は日本の中だけとかではなく世界にもアピールしなきゃならないし世界からも学ばなければならないし何かから学んで作り上げるっていう そういうエネルギーを私も