日本の話芸 桂文珍 落語「くっしゃみ講釈」

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この番組のまとめ

「いや それがな東京から来てる後藤一山ちゅう先生や」。 「後藤一山! 後藤一山ちゅうたらあの~あの 背の ずんぐりと低い」。 「あ… あ… あの後藤一山が…」。 「えっ!?小間物屋のミッちゃんちゅうたらお前 そら お前町内でも 今小町といわれるほどのべっぴんさんや。

そんな 2人でいてるとこを見られたら 講釈師は何言うや分からんと思て路地の壁のとこへ隠れようと思てペチャ~ッと こうやってなへばりついてたんや。 ベチャ~ッとこう へばりついてたらその講釈師っちゅうのが大層な 物の言い方しよんねんであれはな。 ほいでな この雪駄をなお月さんに かざしてみてええ?俺が『ギヤ~!』って言うたら講釈師は逃げていくわミッちゃんは逃げていくわ。 「いや わしな 今からその講釈小屋へ暴れ込んでなおっさんがなその講釈師が お前10分でも5分でも講釈がでけなんだらそれでええのやろ?」。

小さい時分によう見に行ったわ 祭りの時に」。 その のぞきからくりでな八百屋お七のからくりがあるやろ? な。 「あ~ ちっちゃい時分に覚えたやつは 覚えてんねん。 胡椒の粉や」。 今日で命が尾張町の』ちゅうね。 「『今どんどんと渡る橋 ソレ悲し悲しの涙橋 ソレ品川女郎衆も飛んで出る』ちゅうの。 「『さあ こっから先は天下の仕置場鈴ヶ森じゃどうじゃ~ どうじゃ〜』」。 八百屋 2銭で…」。 八百屋やない。 あっ そう!お… お七の この… 色男何ちゅうねん?」。

まあ 私ら小さい時分によう 唐辛子のな あの… 粉でやった事ありますわ」。 「横町の八百屋が どこぞへ引っ越しでもしたんか ええ?日の高い時分に出かけといてもう日が暮れてしもてるやないかいな。 「そ… そいでなしゃあないさかいな ほんでな聞いたらな 唐辛子の粉でもいけるちゅうて聞いてきたんで唐辛子の粉を買うてきてん」。 で まあ 入り口の所で股火鉢をしたおっさんが「まあ お入り まあ お入り」言うて雨呼ぶカエルみたいな声出しておりましてな。 唐辛子の粉をくすべる…」。

大坂城 千畳 御上段の間には内大臣 秀頼公まった 七手組番頭には伊藤丹後守 早水甲斐守らいずれも 持口 持口をまくばったりしが今や遅しと 相待ったるところへ関東方の同勢 五万と三千余騎辰の一点より城中目がけて押し寄せたりしが。 ヤア ヤア… ヘックション!ヘ… ヘックション!どうぞ皆さんも お気を付けあそばせ。 ヤ… ヤア ヤア 我こそは駿遠三 三か国においてその者ありといわれた本多平八郎忠勝が一子…ヘックション! 忠… ヘックション ヘックションヘックション ヘックション ヘックション!」。