モーガン・フリーマン 時空を超えて・選「“無”とは何か?」

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この番組のまとめ

子供の頃完全な「無」を体験しようと思いNASA アメリカ航空宇宙局の物理学者スラヴァ・トゥリシェフも「無」に心を惹かれ 無の空間を訪れてみたいと思ってきました。 しかし アインシュタインが一般相対性理論を発見した事でニュートンの考え方が 基本的に正しかった事が証明されました。 空間やアインシュタインの言う「時空」とはこの宇宙に存在する全ての物質が編み込まれた織物なのです。 トゥリシェフは NASAで宇宙のナビゲーションシステムを開発していますが そこでもアインシュタインの一般相対性理論が考慮されています。

素粒子物理学者のフランク・クロースは空っぽの空間が持つ力について研究しています。 量子力学の 不可解な性質により特定の時刻に どれだけのエネルギーが真空に存在するのか空っぽの空間は実は溶鉱炉のように空間の持つ特性が邪魔をします。 量子力学によれば この世界は物質と反物質が 絶えず生成しペアになって 消滅を繰り返す「量子真空」に隅々まで覆われています。 何も無い 空っぽの空間であるはずの真空が素粒子本来のエネルギーを抑制する事でこの宇宙を崩壊から救っていたのです。

そのように波打つ空間のエネルギーが宇宙を膨張させていると考えられています。 素粒子の波が生み出すはずのエネルギー量を計算してみると実際に 宇宙の膨張を観察して得られた数値に比べ10の120乗倍にもなりました。 計算によれば宇宙を蒸発させてしまうのに十分なエネルギーが空間に存在している事になります。 量子力学の考え方でいくとゴルフボールも 長い間 ここにあればランダムに 少しだけ跳ね上がりエネルギー状態が より低くなるよう下に落ちます。

物体が 空間を通り抜ける場合エネルギーの状態が低くなるところであればどこへでも出現する事ができます。 空間そのものが 状況によって異なったエネルギー状態を持つというかなり確実な証拠があります。 空っぽの空間でエネルギー状態が急激に低下すると「無の突風」とでも言うべき現象が光の速さで宇宙に広がります。 大文字のTの後ろにアポストロフィー無しで「hooft」とつづられてしまったんです。 「将来 この小惑星に住む者はアポストロフィーを使わずに生活しなくてはならない」。

1970年代物理学者 スティーヴン・ホーキングは「ブラックホールは 観測可能な宇宙から物質を完全に取り除きのみ込まれた情報は永遠に消滅する」と論じました。 その 広くなった分の面積にどれくらいの情報がおさまるかをトホーフトが計算したところブラックホールが吸収した分とピッタリ釣り合う事が分かりました。 ブラックホールに入り込む情報量は正確に分かります。 この理論が正しければブラックホールにのみ込まれたあらゆるものの情報が ブラックホールの表面に保存される事を意味します。