古典芸能への招待 歌舞伎「壽三代歌舞伎賑」「一條大蔵譚」

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この番組のまとめ

で 今の歌舞伎座があります木挽町…江戸時代は木挽町っていったんですけれどそこの芝居小屋でね今回と同じ 高麗屋の三代襲名が行われてるという設定なんですね。 今回は 歌舞伎座開場以来のね開場公演以来の大一座だと聞いておりますしね何と皆の衆 この木挽町は大層な人出じゃねえか。 芝居茶屋の松嶋屋さんはじめ木挽町の方々松嶋屋さん 何かとお差配ありがとう存じました。 達師の道も白梅にまだ笹啼きの藪鶯女伊達に連なるも縁に繋がる高麗屋先祖の威光を縁にして父親譲りの一本気を負けず嫌いの加賀屋の吾妻。

高麗屋!当月は 高麗屋三代襲名とござりまして初日以来 かく にぎにぎしく御来場を賜りまする段早速ではござりまするが御披露を申し上げさせて頂きまする。 私こと この度 松竹株式会社また 関係各位私ども 高麗屋にとりまして親 子 孫 三代そろうての御披露は昭和56年10月以来37年ぶりの事と相なりまする次第にござりまする。

この「一條大蔵譚」は新幸四郎さんの襲名披露狂言でもありますけれども水落さんはこの幸四郎さんの大蔵どういうふうにご覧になっていますか?この大蔵を当たり役になすったのはね幸四郎さんのひいおじいさんにあたる初代 吉右衛門さんなんですね。 この新しい十代目 幸四郎さんに水落さんは どんな期待をしてらっしゃいますか?女形もできるし それから上方狂言もなすってるし踊りもうまい。 だから今までの幸四郎さんの芸風とはいやもう 九郎の十郎のと俺も 方々 奉公をしたが今の主人の大蔵様のようにこれこれそんな事は云わねえものだ。

言うまでもなき事じゃが鬼次郎が女房と言うこと必ず 人に悟られまいぞ。 腰に ぼっ込む黒鞘の 色も名におう吉岡鬼次郎鬼次郎殿か。 常盤御前の心底源氏の事など思いもよらずと知らせの文体いよいよ それに相違ないか。 殊に よもすがらの楊弓は源氏の事を思い出す気色もなければこの お京は 鬼次郎が女房と名のるも益なしと夫ゆえ お前へ知らせの文。 奥殿さして 忍び入る 常盤御前のおわします 一ト間の内は ともし火の 秋草の 鬼次郎さしも こらへかね 弓矢かたてに 引ったくればやァ やァ そなたは。

畳かけて打つかいな 止むるお京をつきのけて又立寄って遖れ 忠臣吉岡鬼次郎ホホウ 出かしゃったなあ。 かせに鳴瀬が甲斐甲斐しくうろたえてか勘解由殿常盤様が科人なら大蔵様も同じ科善にもせよ悪にもせよ主人の大事を訴人して家来の道が立ちまするか。 かけ出す向ふへ鬼次郎つっ立ち 勘解由が肩先き 切り付けられウンと計りに倒れ伏一條大蔵長成が不忠の家来の誅伐なる。 長成 鬼次郎にうちむかい勘解由を打って捨てたりと鳴瀬がなげきもうたてさに今迄包む我本心。