今回 追跡するのは 毎年ある限られた時期にだけ行われる東アフリカ最大級のゾウの大集合です。 ここは 毎年 ひと月の間アフリカゾウの大集合の舞台となります。 野生動物の専門家が保護区に集まるゾウの行動を調査します。 GPSの位置情報から保護区に集まってくるゾウの数はこれまでの5年間で最も多いと推測されました。 野生動物カメラマンのボブ・プールはパートナーを探しに保護区へやってくるオスのゾウに焦点を当てます。 もう一人のカメラマンマックス・ハグ・ウィリアムズは子どものゾウだけで構成される特殊な群れを追います。
これから2週間 ハビーバたち子どもの群れに起きる事をウィリアムズのカメラが追跡します。 数年前までは大きな牙のあるオスが30頭以上も保護区に集まってきていました。 マットは今 マストという興奮状態にあるんです。 マストとはオスの攻撃性が増大し繁殖への欲求が高まっている状態です。 この時期のオスは性ホルモンであるテストステロンがふだんの60倍にも高まる事があります。 首輪のGPSデータをもとにマットの追跡が開始されました。
ハビーバは仲間を連れて木陰にいます。 木陰を失ったハビーバは仲間を率いて川の向こう側に渡ろうとします。 尿の中にあるホルモンレベルの僅かな変化も感知する事ができるといわれています。 あの首輪が誰についていたか分かっていてにおいから仲間のゾウについての膨大な情報を思い出しているんでしょう。 実際にゾウは死んで何年もたつ仲間を覚えているほど記憶力が優れています。 野生のゾウが死んだ仲間の体に触れて弔うような行動をとる事は知られていますがこんな行動は初めて見ました。
しかし 1時間後チームが その場所に着いた時マットの姿は見当たりませんでした。 マットは発情のサインを示すメスを見つけ交尾のチャンスがくるまで見張っているのです。 このドタバタで ライオンは茂みを飛び出し退散しました。 カメラマンのプールは もう10日以上オスのマットを追いかけています。 マットは他のオスがメスに近寄るのを阻止しています。 マットは辛抱強く 時を待ちその様子をプールも じっと見つめます。 研究チームはベースキャンプのそばで驚くべきゾウの行動を撮影する事にも成功しました。