日本の話芸 柳亭市馬 落語「二番煎じ」

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この番組のまとめ

そこへ 火の手が上がりましたら筑波おろし気概も含めまして一生懸命 あれをやったという。 黒川先生 あ~ そのお年にこの寒さは響くでしょうけども「月番さん」。 「へい 何です? 近江屋さん」。 近江屋さんの考えに否やはないでしょ? うん。 近江屋さん二の組の長になって頂いて。 ではね 私の方の組には黒川先生 お願い致します。 拍子木を持ってんのは どなた?黒川先生じゃありませんか?拍子木の音がしませんが」。 「はあ 拍子木は あまりの寒さに袂を出るのを嫌がってまして外へ出して チョンチョンとお願いしますよ。

火の用心とね 黒川先生あなた 謡の先生だから火の用心 火の廻…「あきれたね この人は。 「では おあとは難波屋が引き受けて十八番 広沢虎造」。 「何だい その広沢虎造…」。 刺し子の長半纏 股引そろばん玉の三尺を前へ きりっと締めてね豆絞りの手ぬぐいを首っ玉へ巻きつけといて金棒を ひとつシャ~ンと つくと張見世の女の子や何かが『火の廻り一服 おつけなはいな』『火の廻り 一服お上がんなはいな』ってんで助六の文句じゃねえけれど『煙管の雨が降るようで』…」。 金久さん もう 火の番小屋の前通り越したよ。

言語道断ですよ。 火の番小屋だもの。 いや~ こういう人が町内にいてくれるとね本当に助かるよ もうね。 先生 いきましょ。 先ほどは 生意気な事を申しましてすいませんでした。 じゃあ大きな声は出せませんがね皆さん ご苦労さま」。 「ご苦労さま」。 「寒いとこ ご苦労さん」。 「ご苦労さま」。 じゃあね お箸を…「何です 先生やった事がないの?そら いけませんねぇ食わず嫌いは。 こんな結構なものはないと思う」。 へえ~ こら結構」。 「いえいえ 私は結構ですから皆さん…」。