日曜美術館▽東京の原風景~夭折(ようせつ)の絵師・井上安治が描いた明治

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この番組のまとめ

数え26歳の若さで亡くなりましたが江戸伝来の浮世絵とは全く異なるリアルな風景版画を生み出しました。 井上安治が描いた風景は今 どのような姿になっているのでしょうか。 今日は 井上安治が描いた明治の東京の風景を見ていきます。 やはり 東京の町というのは関東大震災とそのあと 戦災でまた被害を受けてその復興の中で今現在の東京の町の大まかな形ができてきたんじゃないでしょうか。 明治14年に建設された威風堂々とした建物は遠目に眺めると建物の威圧感は消えホテルのような雰囲気さえあります。

「清親や安治の描く東京を見るとはじめて 自分が毎日踏んでいる地面を思い出す。 杉浦さんは 今度は 安治と清親のよく似た絵を取り上げながら安治はそのどちらをも描かない。 清親は芸術家たらんと欲したが安治はたぶん自分のことを画工だと思っていただろう」。

安治はもう 年齢的にも若いので江戸的なものが混ざっている今の東京を感情移入する事なく 淡々と現実がそういうものだとして描く事ができたと思います。 芥川龍之介は明治25年に生まれ少年時代を 隅田川の傍らにあった母の実家で過ごします。 「石川島の工場を後ろにして幾艘となく帆柱を連ねて碇泊するさまざまな日本風の荷船や西洋形の帆前船を見ればおのずと特種の詩情が催される」。 隅田川に合流する日本橋川。 高度成長期に高速道路が作られ今は その高架下を流れています。