世界中の人々が見守る中女王陛下がバッキンガム宮殿を出て戴冠式へと出発します。 65年の時を経て ついに戴冠宝器と女王の戴冠式の内幕が明かされます。 今から対面するのは戴冠式で一度着用しただけの王冠聖エドワード王冠です。 純金製の聖エドワード王冠は一度着用したきりですがダイヤモンドをちりばめたこの大英帝国王冠は度々 登場します。 女王は 戴冠式の最後にこれをかぶり以降議会の開会式で着用してきました。
第2次世界大戦中 イギリスがナチスによる侵略の脅威に直面した時国王は宝石類を ヒトラーの手から守ろうとしました。 1066年のハロルド国王以降戴冠式は全てウェストミンスター寺院で行われています。 準備のためウェストミンスター寺院は6か月にわたって閉鎖されました。 祭壇の後方にある聖エドワード礼拝堂に女王が予定より早く入ってしまいワインボトルやサンドイッチが散乱しているのを見て辟易したという事です。 通りには巨大な観覧席が作られ第2次世界大戦時の防空壕に一時宿泊施設ケンジントン公園にはテント村が出来ました。
最終リハーサルではバーナードの妻ノーフォーク公爵夫人が女王の代役を務めました。 8,000人余りの招待客が8時半までに席に着こうとウェストミンスター寺院へと急ぎます。 バッキンガム宮殿ではエリザベス女王が戴冠式の映像を見ています。 カメラは 終日 回り続け映像の一部は女王を乗せた馬車が出発し子どもたちは宮殿に残りました。 ウェストミンスター寺院へ向かう女王が乗っているのは黄金の馬車。 馬車が寺院に近づくとレディ・アン・グレンコナーの最初の仕事は女王を出迎える事でした。
この時ばかりは戴冠式を初めて生中継していたテレビカメラも閉め出されました。 聖油が 神から直接戴冠式の場所に届いた事が重要なのです。 これが 戴冠式の聖油のレシピで聖油の成分は17世紀に用いられたものに基づいています。 宝石をちりばめた宝剣はもともと 1821年のジョージ4世の戴冠式用にデザインされました。 柄にはエメラルドとダイヤモンドでどんぐりとオークの葉のイギリスの紋章があしらわれています。