生き物が光を作り出す 「生物発光」という 不思議な現象です。 更に不思議で驚きに満ちた光る生物が世界中で発見されています。 なぜ 何のために光るのか?どのようにして光を作り出すのか?光を作り出す生物の世界は人間にとって 未知の領域です。 信じられないような光景が世界各地に出現しています。 これまで 誰も目にしたことのない発光生物の世界に迫ります。 1870年 フランスの作家ジュール・ヴェルヌは自らの小説「海底二万里」の中でこう書きました。
生物の中にはバクテリアの遺伝子をDNAに組み込んだものやバクテリア自体を体内に飼っているものもいます。 発光反応は バクテリアがエネルギーを作り出す反応によく似ています。 つまり 最初の生物発光は生命活動の副産物だったかもしれません。 光を発するように進化したバクテリアを体内に飼うことはヒカリキンメダイが生き抜くために役立ってきました。 バクテリア以外にもやがて多くの生物が光を作り出すようになりました。
渦鞭毛藻は最大クラスの単細胞生物です。 泥棒が侵入すると光る警報装置のように渦鞭毛藻は捕食者の姿を照らし出します。 このように 渦鞭毛藻の光は捕食者の存在を 別の敵に知らせる役割を果たします。 しかし それが渦鞭毛藻の光る目的なのかはまだ分かっていません。 理由は どうあれ渦鞭毛藻が作り出す光の魔法は自然界で最も魅惑的なスペクタクルの1つでしょう。 渦鞭毛藻の光が現れると海の生き物たちの捕食行動も変化します。 オスのウミホタルは 泳ぎながら微量の光る液体を出し光の軌跡を残します。