こころの時代~宗教・人生〜 シリーズ マンダラと生きる 第4回「心をきわめる」

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この番組のまとめ

その一つ 「胎蔵マンダラ」には姿形の異なる個性豊かな仏たちが400以上も描かれています。 それこそ 胎蔵マンダラで見て頂いたようにですね敵対関係というかライバル関係にあったようなヒンドゥー教の神様までみんな取り込んでしまうとかあるいは地獄の住人までここに描かれてますよね。 結局 見た目はあるかもしれませんけど本質的には 大日如来のですね化身 あらわれですからみんな同じ 平等だよというこれが 「大日経」の教えですしそれを絵に表したものがこの胎蔵マンダラと考えて頂ければいいと思うんです。

ですから 言葉づらからいくと秘密仏教ですからねすごく神秘的で合理性と縁遠いように見えるんですけどその実 かなり合理的というか非常に ものの分かった発想がある事も事実ですよね。 密教が考える 悟りへの道が表されているという金剛界マンダラ。 金剛界マンダラではこれらの仏たちが姿形を変えて 何度も登場します。 中心に坐るのは密教の本尊大日如来です。 大日如来を助けて衆生を悟りへ導きます。 大日如来の言葉を 衆生に伝える通訳の役割を果たします。

「成身会」の上には 大日如来が大きく 一体だけ描かれています。 あの…前回も その胎蔵マンダラで大日如来と自分は同じになれるというか同じ存在だという事 大変ありがたい教えなんですけれども。 あ でも 大日如来自体が宇宙という 世界とか。 全宇宙というか全世界そのものが大日如来であり私たちも その中に実はいるよというのが密教的な考え方ですよね。 それは 大日如来と一体化した事の証しと考えた可能性ありますよね。

無になろう 集中しようと思うとえっ? どういう…?それが金剛界マンダラの中心部にある「成身会」というところによく表現されてるわけですね。 この間までの胎蔵マンダラに比べるとこの 特に「成身会」の部分というのは対称です。

その時に じゃあ どうしたらいいんですかって尋ねたらばじゃあ 教えてあげましょうかっていう事で「金剛頂経」が説く 独特の瞑想法「五相成身観」と言うんですがこれを教えてくれましたというお話なんです。 「五相成身観」これが瞑想法。 歴史上のブッダも「五相成身観」を実践したから悟ったんだよという前提に立ってます。 オン・ボウジシッタボダハダヤミ。 オン・ボウジシッタボダハダヤミ。

密教の瞑想法も その意味では増進の道と言われるダイナミックなタイプのヨーガに入ると思います。 まあ通常 私たちの日常生活では言葉を使ってコミュニケーションをとっていて言葉で了解するという事が分かったという事だと思うんですけれども。 これは 密教のみならずですねインドの非常に古いタイプの言葉の意味を解体してしまって意味の向こう側にある真理に到達をするという発想があるんですね。 この世界は私自身そのものというか私自身そのものにほかならないというこういう実感を生み出す瞑想法が必要になってくると考えたんですね。

もっと言えば 自分の体全体がマンダラだというそういう思いも得られません?そうすれば。 他者も全て同じ自分と同じ痛みを感じる存在なのだとか そんな事をもし このマンダラというかで 面白いのは 実は こうやってマンダラ 築きますでしょう。 最後 どうするか分かります?マンダラ 今 体…自分の心の中に築きました はい。 食べると どうなるんです?自分の体が マンダラになります。 自分こそがマンダラになってしまうんですね。 これは それこそ金剛界マンダラの瞑想法でなきゃ出てこないような発想なんですけど。