日本の話芸 三遊亭圓窓 落語「叩き蟹」

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この番組のまとめ

江戸の者じゃないね?」。 「私 江戸へ出てきたばかりで何にも分かんないの。 「あのね 日本橋のたもとにな黄金餅という名物を売っている店があるんだ。 屋号は小銭屋。 どっかの小僧がその餅を盗もうと手ぇ出した。 「見えやしないからさ「とんでもねえ 小僧だ。 さあ どこの小僧だ?こら! どこの小僧だ!」。 で やっと 雨上がって 外へ出て餅屋さんの前 通ったらみんな うまそうに 餅 食ってんで一つでもいいからお父っつぁん おっ母さんにやりゃあ元気になるんじゃねえかなと思ったら… 手が出た」。

「黄金餅か? こら。 「餅屋さんお茶 持ってきとくれ お茶。 ああ… 今な苦労してるとこなんだから」。 …餅屋」。 「理屈だ」。 「そら へ理屈だよ」。 「へ理屈の一つも言いたくなる。 だからこっちだって 苦労しなくちゃならないんだから。 じゃあ…あっ 裏に井戸はあるか?」。 「おう おう おう身投げ 勘弁しとくれ」。 そのあと 素っ裸になりますと冷たい井戸水を 5~6杯ダ~ッ ダ〜ッ。 体 拭いて 着物を着て元の縁台に戻ってくる。 大のみ 小のみを取り出して何やら コツコツ コツコツ。

「名前 何てんだい?」。 「悔しいと思ったらな蟹の甲羅 叩け。 あっという間に 餅屋の前にダ~ッという行列。 この行列が 日本橋から虎ノ門のニッショーホールまでつながっちゃった。 今 行列は品川まで つながってますんで」。 あの折 腹立ち紛れにあの~ きせるで 甲羅をちょっと叩かせて頂きました。 行列で 繁盛しております。 もう 近所の子どもたちも蟹の甲羅ちゃんというあだ名 付けましてえらいもんですよ。 あっ 甲羅のおじちゃん!」。 あの~ お名前を聞かして頂きとう存じます」。