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- NHK携帯2
- 100分de名著 ウンベルト・エーコ 薔薇の名前3「“異端”はつくられる」
- 2018年09月17日(月)
- 22:25:00 - 22:50:00
- 異端派たちを強引に犯人に仕立て上げる異端審問官ギー。これは当時のイタリアの政治状況を隠喩的に表現したものだ。エーコによる「知と権力の結託」への告発を読み解く
22:26:58▶
この番組のまとめ
そして 2日目にはヴェナンツィオの死体が見つかりアデルモと関係のあったベレンガーリオも殺されました。 「『アドソ』ウィリアムが言った…」例えば アドソが深夜の図書館で出くわした レミージョ。 レミージョを尋問すると彼は 2日前図書館で ヴェナンツィオが倒れて死んでいるのを見ていました。 そのレミージョの証言によるとヴェナンツィオは 夜の図書館で既に死んでいたというふうに言ってましたね。
ですから 今のように本は消耗品ではなくて…そんな時代にウィリアムの方はといえば知のつながりという事に言及する。 その夜 ウィリアムとアドソは自作の平面図を手に再び 図書館に侵入します。 それに対して ウィリアムの方は異端審問官だったんだけれども自らの寛容さを捨てきる事ができなくてその異端審問なるものに嫌気がさしてやめてしまった人物というふうに描かれています。 何かが起こりそうな雰囲気の中でウィリアムとアドソは図書館の中に再び 忍び込みましてようやく あの「アフリカ」のエリアまでは到達するんですね。
いずれにしてもこの時点では ウィリアムはその記号という痕跡から 真実つまりは犯人にたどりつきたい話し合われたのは キリストが「清貧」であったかどうか。 いずれにせよ今回の事件そのものはアリストテレスの「詩学」をめぐって起きているわけです。 実は この異端審問のシーンは「薔薇の名前」が書かれた当時「アルド・モーロ誘拐の日でした」。 1978年 元首相のアルド・モーロが極左テロ組織赤い旅団に誘拐されます。