100分de名著 三木清“人生論ノート”第3回▽“孤独”や“虚無”と向き合う

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この番組のまとめ

海のような広大な世界で人間は 自らを形成して生きてゆくのだ。 人間の条件が「虚無」だからこそ我々は生きていく価値があると三木は考えました。 虚無を 大海に例えるならば私たち人間は 海の中にある一粒の泡のような存在でしかありません。 更に とてつもなく広大な世界で生きるために人間には「形成力」が必要であると前の回の 「虚栄」が 人間の存在そのものだという項があってそしてこちらをご覧頂きたいのですが。 しかし 同時に三木は 社会が変容した事で現代人の自己形成は難しくなったというふうに言っています。

まず最初に ソフトボールをし次にドッジボールをしていきましょうというふうに異なった考え方 あるいは……というのが この混合の弁証法の核というか 本質ですよね。 何か秩序という言葉だけ捉えるとさっきの ソフトボールやろうかドッジボールやろうかの例で言うと流れがちなのかもしれないですよね。 三木は 近衛文麿を中心にした研究会のブレインとなり時代を生きる哲学者として三木は 積極的に国策研究に関わります。

三木自身は日中戦争の早期解決を狙ってこのブレインの一人として参加したわけです。 そこで三木は いろんな価値を認めるという意味での「価値多元主義」の危うさに気がつくようになります。 一方で 昭和15年に 三木は「孤独について」を発表します。