ダイアモンド博士の“ヒトの秘密” 第8回「“進化”から見た文明格差」

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この番組のまとめ

世界経済における根源的な問題誰か 簡潔に答えて頂けませんか。 コロンブスが大西洋を渡った1492年世界最大の都市はアステカ帝国の首都 テノチティトランでした。 メキシコは今世界一豊かな国とは言えません。 現代の世界の不均衡や格差を考える時こういった素朴な疑問を忘れない事が大切です。 狩猟採集から農業へ移行するタイミングには地域によって大きな差があったのです。 この栽培化や家畜化はなぜ 世界中で 一気に起こらなかったのでしょうか。

哺乳動物を家畜化する上で問題になるのは 餌の手配です。 4,000種の哺乳動物の中で家畜化できたのが14種しかいないのはこういった理由からです。 特に優秀な五大哺乳動物ビッグファイブは肥沃な三日月地帯に生息していました。 肥沃な三日月地帯はイラン イラクから トルコ南西部レバノン ヨルダン イスラエル パレスチナにわたる三日月形の地域の事です。 肥沃な三日月地帯とは農耕が最初に始まったアジア西部の地域後にメソポタミア文明が栄えた地域と重なります。

農業が中近東の肥沃な三日月地帯と中国とニューギニアとメキシコで始まったあと何が起きたのでしょう。 南アメリカでラマが家畜化されてもそれがメキシコまで到達しないのでこの大陸が 南北方向に長いからだと考えられます。 一方 南北アメリカ大陸ではメキシコで発展した農業がアンデス地方などほかの地域の文化と互いに高め合う事ができなかったという事が分かります。 一方 アメリカ大陸では南北それぞれの大陸で始まった農業が熱帯地域に阻まれて交流できず互いに孤立したままなかなか発展しなかったと考えているのです。