今年も 東西の人気浪曲師が勢ぞろい。 番組の後半では若手浪曲師 京山幸太さんが新作のショート浪曲で師匠や先輩浪曲師を楽しくご紹介。 まずは 浪曲をより楽しんで頂くために三味線の役割を曲師の沢村さくらさんに伺います。
頼まれました 甲斐がない 天野屋利兵衛は 男で御座る名奉行と言われたる松野河内守この上は どうしたなれば良かろうかと思案をしておられましたが何を思ったのか此れ利兵衛を牢内へ下げ労わり取らせい」。
あの タネのたっての願いでございますので「え~い 今日は機嫌なおしに一杯飲みに行こう」と出かけましたのが 当時京都の名物料理でございました芋棒。 いたか見てきたか錦小路甚助の店の幽霊の絵を 夜になったら絶対に見られん はっと答えて円山先生 喜んでは見たものの 思案投げ首 おのが住まいへ戻りくる 犬の遠吠えあたりや蕎麦屋のリンの音 またも聞こゆる須磨や明石や淡路島 通う千鳥の恋の辻占と 次第に更けゆく八つ辰といいますから 今の時刻で真夜中の二時ごろでございます。 円山先生の枕辺に立つ一人の女。
お前が そういや娘 お種によく似ているぞ 髪の生え際 目元 鼻筋 口元は 似たりや似たり花あやめ きいて驚く円山先生 遠く離れた長崎の栄屋女中の種の話を かわる話が円山先生 九条公に絵を献上する「応挙 そなたは日本一」。 もどり来ました夫婦のものは行きと変わりし その姿 丈と千歳の黒髪を根元よりも 四方浄土にそり落とし 娘 お種は二月前に 病のために死にました ご覧ください 前に出された その時に円山 ハタと胸を打つ「二月前か!」。
梯子をかけて長左衛門が棚の上に置いてある入れ小鉢の箱「そうか。 「よう あんさん そんな子供騙しみたいなことが言えますな!何が災難だす。 えぇ聞こえぬぞえ こちの人 夫婦になって丸二年 私の心の心底まで 残らず知っていなさるはずわい 今日 店で お前の噂を聞いた」。 わいは この二年間何にも知らんと あほヅラしてもう この屋の看板のかかったわいの家は 一歩たりとも入ってくれな。
橋のたもとで呼び叫ぶ声も次第に遠ざかる おせん いとしや 乱れ髪続いては 京山幸太さんが師匠の京山幸枝若さんの秘密を暴露します。
頼んでおいて橘屋が 駕籠に揺られて帰り行く あとへ残って長吉が 早く出世をしなければ 橘屋の親父さんに うけた御恩は返されないと 精進潔斎 火の出るような猛稽古 昔の人は良い事言うた なせばなる なさねばならぬ何事も ならぬは おのれがなさぬなり 人のいっしん恐ろしいものよ 弟子に入って二年目に みごと十両に出世をする 付けた名前が小緑という それから一年 相撲の巡業 相撲社会に足を入れて あけて よねんの春場所は 深川富岡八幡境内相撲場で せいてん七日の大相撲 かちきのごとく勢いで 初日二日三日四日と