今回も 古今亭志ん生がとても大事にしていた「火焔太鼓」という噺です。 今日は 数ある落語の中でもとりわけハッピーエンドが気持ちよい…落語に ほれ込んだ俳優 東出昌大が古今亭志ん生の孫弟子古今亭菊之丞を迎えての特別編。 やっぱり そういう大事な噺っていうのはどの一門でも あると思うんですけど特に 古今亭のこの「火焔太鼓」っていう噺は本当に だから 師匠方 一門の人もそう思ってらっしゃるし我々 ほかの一門の者もそういうものだよねっていう意識でいますからちょっと 稀な噺ですよ。
それを志ん生師匠がここまで面白くするのかっていうようなそれが聞きどころ。 それが志ん生師匠が作った志ん朝師匠いわく「オヤジの噺」だからっていう そこにつながるんじゃないかなと思いますよ。 でも 何か今日の収録やっぱり お家芸とか 古今亭とか「火焔太鼓」っていう言葉の重み一語一語があるので 何か…古道具屋の亭主はいつも女房に小言を言われていて…続いては 志ん生の息子で「火焔太鼓」を守っていたという三代目 古今亭志ん朝の高座。 でも 志ん生師匠の 僕「あんにゃもんにゃ」っていうのがすごい好きで。
志ん生が演じることで「火焔太鼓」は どう変わったのか?志ん生が この話を聞き覚えたとされる初代三遊亭遊三。 遊三の「火焔太鼓」と志ん生のものを比較してみると…例えば 小僧が太鼓をたたくシーン。 これ 今風にいうとやっぱり 志ん生師匠ってもう パンチラインめっちゃ 作んのがうまいというかもう 突き刺すセリフというか独特のフレーズが めちゃくちゃあってそれは やっぱり もう志ん生師匠が作ってないところも一目瞭然なんで。
ええ?「誰だ かような むさい太鼓を持ってきよったのは! こやつか!こやつ帰すな!」って… お前さん「こっち来い こっち来い!」なんてんでまあ 襟髪つかまれてさ荒縄でもって グルグルに結わかれて庭の松の木の枝へ ぶら下げられて下から木刀でもって グリグリグリグリってやられんだ お前さんは!木刀でグリグリやられろ!嫌なカカアだなあ もう…。 だけど いいかい?向こうへ行ってねこの太鼓は いくらだって聞かれたらもうけようなんてそんな根性出しちゃ駄目よ! ねっ。
いや~ 僕は噺家じゃないので気楽なもんなんですけれども以前 志ん朝師匠がお父さんの志ん生師匠をインタビューの中で語ってる時にいいか 強次最近 俺は 芸が面白いと。 菊之丞さんが古今亭を選んだ理由は何なんですか?ちょっとね 志ん朝師匠が しま物をよく好んで着てらした。 貧乏だからね 古今亭は。 貧乏自慢だから 古今亭は。 やっぱり 古今亭に所属されている方はやっぱり その 何か古今亭の一員だなみたいな。 いまだに その結束は古今亭の噺家としては 強い感じの。