日本の話芸 桂米助 落語「藁人形」

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この番組のまとめ

そのころ 千住の河原に西念という坊さんがおりまして。 南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」。 3丁目 2丁目 1丁目と芝居小屋がずら~っと並んでおりますが仏壇に向かって「南無阿弥陀仏 南無阿弥陀仏」。 駒形辺りに絵草紙屋さんのお店を持って安楽に暮らしゃどうだってそう言ってくれてんのさ。 西念さん どう?私も 身寄り たいのない体でね西念さんさえ 差し支えなかったら私が引き取って親孝行のまね事がしたいんだけどもどう?」。

「まあ… 西念さんが? 30両?まあ~…。 来月の末に元金だけ返して頂けりゃそれで結構でございますんで。 ところが 西念さん6日も休んでいたんで一文なし。 「おお 西念さんか。 「ああ おくまさん! 西念さん」。 …と西念が上がってきてしまいましたので若い者は 駆け出した。 西念さん 上がってきちゃった」。 ああ 西念さん」。 「ちょいと ちょいと ちょいと!ちょいと 西念さん。 ええ ええ 私を引き取って親同様に面倒を見てやるというあの お優しい言葉」。

「あれはね 西念。 ええ?いくら おくまさんがね 腕っこきで手練手管で男をだますっつってもあの西念の金は巻き上げることはできないやろ。 長屋の者は 心配して「おう ここんとこ ちっとも 西念さんの顔見ねえがな どうしたんだろな」。 『西念さん おかゆ炊いてきたよ。 あっしは 西念のおいっ子でございます」。 「西念さんがね こつの若松屋のねおくまって女に だまされたんですよ」。