今も昔も 日本人が愛してやまないそばの魅力を浮世絵から探ります。 寿司うなぎなど浮世絵に描かれた江戸の食を訪ねてきました。 浮世絵って ほんとにたくさんの事を教えてくれます案内役はキュレーターの林 綾野さん。 とりわけ 「食」という視点で浮世絵を見ると当時の庶民の暮らしぶりとともに浮世絵の新しい見方や 楽しみ方も浮かび上がります。 すごく 浮世絵と落語って通ずるものがあるなと思って。 この 屋台のそば浮世絵にも出てきますけど夜のシーンしか ないんですよ。
こういう浮世絵 見てるとそういう 落語の噺もすごく こうよりアクティブに動くっていうかね。 大きなお店なんかでもちゃんと火の始末をしてからそばの屋台を描いた浮世絵いくつか あるんですけれども「鬼あざみ清吉」という 泥棒さんが描かれたものがありまして。 この「鬼あざみ清吉」は「はつ雪のそうか」と同じ国貞がかなり出てくる浮世絵の一つではあるんですけれども。 そば屋の商いに必要な道具一式がそろった屋台重い屋台を軽々と担いだ男が上っていく様子が描かれています。
江戸時代初期までの そばはだんご状のようなものだったそうです。 現在のような 細長く切ったそばは「そば切り」と呼ばれ江戸や上方を中心に元禄年間に流行します。 江戸後期に出版された観光案内「摂津名所圖會」に大坂城築城の砂場にあった大きな そば屋さんが描かれています。 この食べ方はどのぐらい続いてたんですか?今のおつゆに なってきたってのは江戸文化が熟成した当時で非常に 美食文化になってきた時なんですよ。