日本の話芸 入船亭扇遊 落語「ねずみ」

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この番組のまとめ

これから キャッシュレスの時代になるなんてなことを ニュースで聞きますが私は持ってないんで分からないんでございますが。 そうだね 脚絆 甲掛け わらじ履き振り分けの荷物持って大概 旅の人だろうね」。 そらぁ 旅籠屋へ泊まりゃあ布団 敷いたりはするだろう」。 「いや 前金ってわけじゃないんですけども布団屋さんに借りがあるもんですから20文 持ってかないと布団 貸してくれないんです。 両側に たくさん旅籠屋が並んでます。 で 右の方 見てきますと虎屋という大きな旅籠屋があります。

「何人前 そう言ってきます?あの5人前も そう言ってきましょうか?」。 「奉公人の一人も置いた方が商売は しやすいんじゃないのかい?」。 そのご親切なお言葉に甘えて年寄りの愚痴話を聞いて頂きます。 また周りからも 『早く後添いを持て』あれだこれだ言って下さいましたがその時分 手前どもで女中頭をしておりました お紺近郷近在から見物がお集まりになります。 そのうち 2階のお客様同士でけんかが始まりました。 すぐに離れへ床を敷かして医者よ 薬よ 加持祈とうあらゆる手は尽くしたんでございますが『おい 卯兵衛』…。

その時分 ここが物置でございましてすぐ番頭を呼んで 『私と せがれは2人で前へ移るからしまいには 一度になりましてせがれを取りにやると『今 お客様の忙しい時に病人の世話なんぞをしていられるか』。 生駒屋がまた ある時 その生駒屋が血相変えて飛び込んでまいりまして『おい 卯兵衛。 「日本橋橘町大工 政五郎内 甚五郎として下さい」。 え~…甚五郎とおっしゃいますとところが 一文の銭にならなくてもこれだと思う仕事には魂を打ちこんで当たります。 おっ? 『飛騨高山 甚五郎作 福鼠』。

ああ?名人の甚五郎先生の彫ったもんだ。 どこへ泊まってきた 仙台泊まってきたばか こくもんでねえ。 あっという間に この話が広まりまして後から後から 見物が押し寄せてくる。 「ありがとうございますが 今上 2間のところへ86人様がお泊まりでとても 横になって寝るというわけにはまいりませんで」。 また 元のような商売ができるようになりましてあべこべに この 前の虎屋の方は薄情な人間だといううわさが立ちますんで大勢の奉公人を抱えて お客様が来ない。