にっぽんの芸能「同時解説で丸わかり!歌舞伎の魅力」

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この番組のまとめ

それと同じ状況で専門家の解説を聞きながら歌舞伎解説者の高木秀樹さんです。 さあ 今日はそんな高木さんの解説を聞きながら歌舞伎の名作を楽しんでいこうと思うんですが初めに 御覧頂く演目は何でしょうか。 これは もう世話物の大変な人気狂言でしてね「知らざぁ言って聞かせやしょう」って弁天小僧の名セリフで知られております通称「白浪五人男」。 本名題はこれ「弁天娘女男白浪」と申しますが弁天小僧の役が極め付き尾上菊五郎さんでこれは平成25年 今の歌舞伎座のこけら落としの公演を御覧頂きます。

弁天と南郷を手下に持つ「賊徒の首領」五人男の頭というのが その正体です。 白浪五人男の内の三人がここは 濱松屋を相手に一芝居 打っておりましてさあ このあとはどのような展開となるのか。 それを演じている菊之助は弁天役 菊五郎の子息です。 菊之助も 既に弁天の役を何度も演じております。 こうして親子が舞台を共にしまして弁天小僧という 菊五郎家の「家の芸」が継承されていくのでしょう。

お客さんのためにもその解説の内容ですとか タイミングをやっぱりよく考えていらっしゃるんですよね。 タイミングっていうのが 本当に解説の命みたいなもんでしてね。 お客さんが見てて「ん 何だろうな?」っていう時にタイミングよく フッて入れるとか。 タイミングが 本当に解説者 もう本当に一番大事ですね。 この日 高木さんが準備していたのは今月 大阪松竹座で上演の「義経千本桜」。 高木さんもタイミングや内容のチェックを行います。

さあ 現在 高木さんのような解説者は30人ほど いらっしゃるということなんですがそもそも 劇場でそういった同時解説が始まったのは歌舞伎座で音声による解説が行われるようになったのは 昭和50年。 先ほども登場した「義経千本桜」から「大物浦」の場面の一部を御覧頂くんですがこちらはですね昭和63年 歌舞伎座での公演から三代目 市川猿之助さん今の猿翁さんですねほかの出演で 御覧頂きます。 それでは「義経千本桜」から「大物浦の場」を御覧頂きます。

その幼い帝も実は亡くなってはおりませんで銀平こと知盛が女房 おりうこと典侍局ともども実は この前の場面で安徳天皇と その乳母 典侍局は義経の手の者に保護されておりました。 知盛ら味方の不利を悟り典侍局は 幼い帝を抱き入水しようとしたところを義経の家来に止められていたのです。 知盛見るより かっとせき上げあら めずらしや如何に義経。 この「千本桜」の知盛は幽霊に「化けた」知盛でありまして義経に見破られ 只今は不利な戦いを強いられております。