こころの時代~宗教・人生〜 アンコール「古(いにしえ)の大和へ」

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この番組のまとめ

22歳の時に春日大社に奉職。 私の故郷の曽爾村というとこは奈良県の宇陀郡の一番東の端でね三重県との県境ですが非常に古いしきたりや いいものがたくさん残ってましてね。 広大な森に抱かれるように立つ今年 創建1,250年を迎える…この春日大社に奉職しました。 春日大社っていう神社はどういった神社なんでしょう?あのね よく藤原氏の氏神さんやいうてね おっしゃんねんけどそれは ある側面でね。

だから考えるとね 神仏と自然と人間と動物がやね神様の事の方がやっぱり心ひかれてねそれで学生時代に三大勅祭のご奉仕をしたいと。 これは京都の石清水八幡宮の石清水祭それから上賀茂 下鴨両社の葵祭ですな 賀茂祭。 これ日本三大勅祭三祭ちゅうんですけどね。 これはまあ平安時代以来の連綿たるしきたりを踏襲されていて非常に尊い神事なんでそれを 勉強させてもらいに行ったんですわ。 「今月1日 春日大社ではおん祭に参加する子どもたちに辞令を渡し衣装を授ける儀式がありました」。

原点に戻る ですか?原点 元へ お祭り戻さないとねどういうふうな形でするべきなのかって事の根拠がないのでそれで古儀に服すって事は大変 大事な事なんでそれを一生懸命さして頂いた。 わざわざ記録にとどめんでもええがなって事があるけどねそういうものをいかに拾うかって事が古儀の復興については大変大事な事ですねん。 おん祭の古儀復興する時にね「馬長児」っちゅう稚児が興福寺から出てくるねん。

しかし 室町以降近世 近代の美術工芸には代表的なものが「奈良人形」。 更に 茶道文化に育まれ奈良の歴代藩主に愛された…岡本さんは これらの作品を多くの人に知ってほしいと書籍や論文にまとめ発表してきました。 美術工芸品が 明治維新の時代の本流にのみ込まれてこれが怒とうのごとくあらわれてくるわけ。 というのは 神社仏閣 それから当時の権力を誇った家なんかが価値観の転倒で それを放出せざるをえなくなってね明治維新で怒とうのごとくあらわれてきた そういうものを大和古物と称したんですわ。

ほんでね 奈良人形と 奈良に高度な漆器があるんですわ。 これ作る職人の集団を社寺が抱えててね高度な技術持ちますねん。 奈良はね 螺鈿の漆器では非常に高度な技術持ってる。 だから高度な技術を要するって事は とりもなおさずやね手抜きをしない 目に見えないとこしっかりしとくってのが大事な事やわな。 せやから一手間 二手間 三手間惜しまないって事や。 ものすごいチャレンジ精神あるからねだんだん技術深めていってはるわけ。 職人が食べられたら技術 残りますわな。

2006年には 奈良の近世近代の工芸品と共にあのね 奈良時代のね「宣命」という天皇が発せられたその… 詔やね。 自分の生きている時間だけで物事を考えないだから そういう意味ではねこういう歴史が一貫してるとこ加えてね商売っ気のないとこですわ。 だから それは是非ここへ来てね土地の記憶いうのがあるからねここで味おうて頂くとあぁ 日本人って捨てたもんやないなぁ我々の祖先っていうのはすごかったんやなっていう自覚をして頂くのには大和っていうのは最適な場所やね。

見返りいうかねもう まさに あれやわねこれをしたから こうして下さいというのは 世の常やけどねそんな心が全くないかっていうとどうしても人間 生身である以上そんな気持ちは湧いてくるけども…。 あのね 聖武天皇がねえらい古い話やけどね聖武天皇の詔の中にね…。 せやから見返りを求めない無償の愛 代償のない愛を守って下さると思て乗り越えさして頂くとね初めて そのご存在が実感できるとともに自分が一回り大きなってるもんね。