今年は 「Place to be」で連作の短歌を対象とした第55回短歌研究賞を受賞されました。 「時雨」っていうのは今 申し上げたように突然降り出して すぐ上がってまた降るっていうそういう特徴がありますしこれは 盆地特有の降り方ですので京都らしい。 面白いことにこのころの時雨っていうのはそうすると 人麻呂の歌っていうのはまだ彩りがあって相手への思いも彩りを持って詠んでいるっていうことなんですかね。
井上弘美選 入選九句。 ゴッホというと やっぱり「ひまわり」の黄色に注目しがちなんですけれどもそのブルーとなると やっぱり「夕時雨」っていう言葉が来ることによって何だか孤独の色っていうかいかなる深さの孤独かって感じがしますね。 そこに 夕時雨が来るということでこれは まさしく京都の夕時雨を詠んだ句だと思いました。
見えてないんだけれどもああ この辺り 富士だなというふうに思いながら見えているものは 窓を打つ雨時雨だけっていうね。 恐らく 時雨の降る地方ではもう しぐれぐせっていう言葉はあるんだと思うんですけども俳句の中に持ってくると非常にいい言葉でまた降ってきたと思ったら上がったというようなそれが繰り返し 起こるのを「しぐれぐせ」というふうにおっしゃっていて何か時雨に親しんでいらっしゃるような感じがありますし「干物買ふ」ということで何か 日本海側の…。