番組の前半では 中村梅玉さんほかの皆さんによる 舞踊「お祭り」をそして 後半では 片岡仁左衛門さん松本幸四郎さん 片岡孝太郎さんそうですね。 例えば 歌右衛門なら 歌右衛門その役者が ちゃんと舞台に出てるんですよね。 渡辺さん いかがですか?中村梅玉っていう人は六代目 中村歌右衛門の養子ですね。
ご長男の孝太郎さんが義経役そして 孝太郎さんのご長男千之助さんつまり お孫さんが駿河次郎役ということで親子三代 どんな ご気分ですか?そうなんです やっぱりね特に せがれの孝太郎ですけどもまあ ふだんは 女形ですしね。 昔は ほら 国々によって関所があって今日は せっかく 仁左衛門さんおいでになってるんだから弁慶の花道の出からいろいろ教えて頂きましょうよ。 やっぱり あの 七代目 幸四郎の…何かで 僕 読んだんですけど弁慶は 花道の間が大事だっていうんですけどあれ やっぱり 大変なとこでしょ?そうですね。
お能の「安宅」では 最初の「ソーレ つらつら おもんみれば」というところが難しいっていうんですけど歌舞伎も 結構 重々しくやりますよね?いや あの…私が父から教わったのはあんまり やらないです。 まあ あの 小道具は白紙です。 小道具は白紙なんですかあれ やっぱり。 それで 「山伏問答」になりますよねそのあとは。 難しい言葉が連なってて僕は 子どもの頃に 何言ってんだかよく分からなかったんだけどあの すごく「山伏問答」…仁左衛門さんの「山伏問答」聞いてるとよく分かるんですよね。
後ろの四天王を止める力っていうのも大変 いるんでございましょう?そうなんです。 そうなんですけど ただねよく勘違いされるのが曲の雰囲気が変わりましてねここで気分を変えてという感じになりますけど私は そうじゃないんですよね。 内容からしてね 話の内容からしてそんなに 気分変えてというよりも今までの つらかったことのお話ですからね。 ですからね「山野海岸に起き伏し明かす武士の~」って張られる方もいらっしゃるんですけども私は 「武士の…」。
判官殿主従 奥秀衡を頼み給い作り山伏となって 陸奥へ下向ある由。 是は南都東大寺建立の為国々へ客僧を遣わさる北陸道をこの客僧 承って罷り通り候。 この上は力及ばず 夫れ山伏といっぱ 熊野権現の御罰当たらん事 たちどころに於いて疑いあるべからずさきに承り候えば南都東大寺の勧進と仰せられしがいかにも。 一紙 半銭奉財の輩は現世にては無比の楽に誇り 天も響けと読み上げたり世に仏徒の姿様々ありなかにも山伏は いかめしき姿にて仏門修業ないぶかしし是にもいわれあるや如何に。
事も愚かや金剛杖は胎蔵金剛の功徳な篭めり釈尊未だ瞿曇沙弥と申せし折阿羅々仙より照普比丘に伝わる金剛杖かかる霊杖なれば我が宗祖 役の小角これを持って山野を跋渉しそれより世々に 之を伝う。 ソレ九字真言といっぱあらゆる陰鬼煩悩鬼まった悪魔外道死霊生霊。 思えば憎し さんざんに打擲す 通れとこそは 何故に かほど賤しき強力を 勇みかかれる有様は 如何なる天魔鬼神も 恐れつびょうぞ見えにけるまだこの上にも御疑いの候わばアノ強力め荷物の布施物諸共にお預け申す。