第68回 NHK杯テレビ囲碁トーナメント 決勝 一力天元×余八段

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この番組のまとめ

NHK杯初出場から8年目にして初めて決勝進出を果たしました。 更に準決勝では元タイトル保持者で強さに定評のある村川大介九段を破り初の決勝進出です。 囲碁ファンを楽しませて勝ち上がってきた平成四天王の一人山下敬吾九段を破って3年連続で5回目の決勝進出を果たしました。 一力 遼天元と余 正麒八段の一戦ということでいよいよ決勝となりましたが対局の見どころ どの辺りでしょうか?そうですね やはり…読みも正確で早碁も強いお二人の対局なので非常に難しい戦いになるのではないかと思います。

そうですねその前に黒が5手目で高中国流の布陣を敷いたんですけど…。 …なんですけど去年の王座戦で私が高中国流を使ったんです。 黒としては やはり高中国流の作戦としてはもうどんどん模様を広げていこうという作戦だと思います。 で 今 白が少し下辺側に石がきていると思うんですけどこれは恐らく右辺は黒に渡して下辺で頑張ろうという作戦なんですけど今 すごい…。

白がここで右辺の白2子を助けにいく可能性もあって…。 もしかしたらそういう激しい図を狙ってる可能性もありそうですかね。 可能性はあると思います。 余八段の棋風というのはもう やはり読みが…読みの印象が強いですけれども。 いかがですか?こういったところも最強に頑張っていくタイプでしょうか。 余先生は 本当に読みのスピードもすごいんですけど布石の研究もAIが出てからかなりされているみたいで。 余先生と少し違う部分は一力先生は本当に手厚く打ち進めて チャンスがあったら…。

本当に一昔前なら全然考えもしない進行だったと思うんですけどやっぱりだいぶ進化した部分もあるのかなと…。 逆側をオサえる場合は左辺側に…。 余八段は初めての決勝進出ということですが…。 もう何年も前からタイトル戦に出られて大活躍されてましたけれども…。 もしかしたら自分の中で何か井山NHK杯から天元をとられてましたよね。 本当に 今一番勢いのある2人といっていいと思うので。 そして ここで白番ですが どの辺りに目がいきますか?ここでやっぱり一番気になるのは小目からのシマリ。

この手は一路右に打っておけば一番普通なんですけど。 そうですねすぐやっていったっていうことは何かやっぱり一力先生もこの三間ビラキとかも研究されているのかもしれないです。 余 正麒八段1回目の考慮時間に入りました。 これは芝野王座見たことはありますか?自分も実はこの手は一応見たことはあったんですけどその続きを あんまり知らなくて。 そうですねここで白が少し考えて考慮時間を使ったんですけど。 一番冷静な手はここにサガリ。 今日の余八段は結構 受けて打つような雰囲気を感じますか。

余八段 3回目の考慮時間に入りました。 ここで考慮時間 重ねてますね。 ハサミツケでした。 もしかしたら 今の考慮時間でひねり出した手なのかもしれないですね。 一力 遼天元1回目の考慮時間に入りました。 そして ここで一力天元が考慮時間…最初の考慮時間に入りました。 やはり ここで考慮時間ということは このハサミツケちょっと意外だったんですかね。 これ シチョウは大丈夫ですね。 シチョウは白が大丈夫なのでノビぐらいになるんですけど。 一力天元…。 2回目の考慮時間に入りました。

ただし この一間トビはかなり冷静な手で先ほど 自分はカケ1本で中央に回っていくという参考図を並べたんですけど一間トンでおいて後から白の下辺の薄みを狙っていこうという。 余八段4回目の考慮時間に入りました。 5回目の考慮時間に入りました。 やはり今回余先生が少し使われているんですけど考慮時間を。 黒がかなり手厚い打ち方をされているので白の方がここら辺の味だったりここの下辺守るかどうかだったりまとめていくのが少し難しいのかなと思います。 一力天元3回目の考慮時間に入りました。

余八段6回目の考慮時間に入りました。 今 黒が切っていったところで考慮時間ですが…。 余八段 7回目の考慮時間に入りました。 ここで引き続き考慮時間に入りました。 これでツナいでくれれば今度こそ出てシボリを防げてるのでいいんですけど実戦は こちらに打たれました。 そこにハサミツケることで黒のツナガリを守ってると。 一力天元4回目の考慮時間に入りました。 下辺の白はワルことはできたんですけど取れる石ではないので中央で白が頑張った分少し白がうまくやりそうな感じがします。 もう中央重視という感じですか。

中央もそうですしもしかしたら右上の黒も場合によっては薄くなってくる可能性もあるのでそこら辺も考えていたと思います。 逆にオシてここで更にオシていくのか中央右側止めていくのか分からないですけど。 ただ中央の白の厚みだったり左上が模様になったりする可能性もありますし。 白の実利と黒の右辺の模様という感じになるのかなと思ったんですけど実戦は変化していくうちに黒の実利と白の模様というふうに変化してます。

一力先生の怖いところなんですけど何か逃げてるように見せかけて実は相手側の薄みをかなり狙ってる場合が多いんです。 本当に かなり頑張った打ち方なので感覚的には取られてしまってもおかしくないような気はするんですけど。 余八段としてもやはり厚みがあるのでここで相当ポイントを挙げたいというところですか。 封鎖できてしまえばもう黒一眼しかないので…。 ただ きっと一力天元も簡単に取られない石だろうと例えばここにツケコシて…。 黒一眼だけと思いきやこの一眼がすごい大きいんですね。

またすごいフリカワリですね。 白9の十二 ノビ。 こう見ると左辺が結構白地になりそうですね。 そうですねこのままいけば何か大きな地ができる可能性が高いですか。 黒が今 ここ2目ツナぎましたので四線 また断点が復活するんですね。 白5の十二カケツギ。 一力天元5回目の考慮時間に入りました。 そして ここで考慮時間ですね。 あえて違う図を選んだ可能性もあります。 黒も今 アテてツナいで頭出ておけば左辺はそんなに大きい白模様にはならないんですよね。

ここで考慮時間を使われましたね。 そうですね この手は本当にかなり意外な手で。 実際白がここにアタリにすると…。 これ 今アテる手を並べていましたが実戦はケイマでしたね。 下辺 生きてしまうと右辺にとっては黒 プラスが結構増えてしまうということですね。 依然として下辺黒 四線…オサエといいますか出れば全部 黒地になるわけですからね。 ツナギっていうのは本当に味わい深い手で。 一力天元 6回目の考慮時間に入りました。 そして ここで考慮時間ですね。 なので 一力先生は入りました。 一力天元が…。

左辺は結構白石きましたがこれ入っていけば荒らせるものなんですか。 実戦みたいに辺から打てば隅が少し手残りの格好になるということで。 上辺の黒もスソアキの格好ですしあると思います。 黒としては左辺のこのコスミの3子は中央にはツナがることはできないんですけど上辺にかなり逃げ道が残っているのでそんなに厳しく迫れる石ではなさそうですかね。 ただしこれはもともと白地だと思っていた左辺が…黒から次打てばかなり大きく荒らした結果になると思うので。 余八段最後の考慮時間に入りました。 ここで最後の考慮時間になりました。

白6の七 カケツギ。 今の白のカケツギだとあまり黒を厳しく攻めるという展開にはなりづらいと思うので。 黒5の五 カケツギ。 ちなみに先ほどまでは黒の方が陣地…やはり下辺取っていた時もあったので黒の方が陣地が多いというお話もありましたがだいぶ状況変わりましたよね。 白11の八ブツカリ。 白もブツカリでしっかり守りましたね。 一力天元8回目の考慮時間に入りました。 まだ2回…考慮時間が まだここで残ってるというのは結構 心強いですよね。

黒の考えられる作戦としては何か中央は捨てておいて 右辺を…。 一力天元 9回目の考慮時間に…。 ここで中央に打つのではなくて一旦自分の傷を守りましたか。 ここにノビたというのは黒が中央の2子を逃げれば中央の出があるし中央の出を守れば2子をカカえられるということで。 中央どこかの黒は取れるので…。 じゃあ中央の白はもうツナがったんですね。 一力天元…。 最後の考慮時間に入りました。 ここで考慮時間を全て使いきりました。 先ほど おっしゃっていたのは黒が中央 ツナぎますと…。

今 何となくざっと計算してみたんですけどやっぱりそんなに大差ではないと思いますので本当にヨセ勝負という感じで。 左側の黒ももしかしたら危なくなる可能性もあったところでした。 あっ… 上辺の黒の大石もう簡単に生きていそうでしたけど3目 取ってるだけなので三目中手の可能性があったんですね。 白が少しここで気を付けないといけないのは右辺の…次アタリを決めたくなるんですけど…。

ほかの早碁棋戦でもたくさん結果を出してこられてますよね。 すごい序盤から難解な図ばかり…すごい変化が起きていましたけれどもどの辺りがポイントだったでしょうか?ここのハサミツケから すごい戦いがずっと続いたんですけど。 そこからの戦いで 結果的には黒がかなりうまくやって逆転に成功したかなと思います。 芝野虎丸王座解説ありがとうございました。 見事返り咲きましたが今のお気持ちいかがでしょうか?はい NHK杯戦ではずっと準優勝が続いていましたので対戦相手の余 正麒八段も気迫のある戦い方をされていましたが…。