古典芸能への招待 歌舞伎「奥州安達原 袖萩祭文」「連獅子」

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この番組のまとめ

今日ご覧いただくのが先月 歌舞伎座で上演されました十七世 中村勘三郎三十三回忌追善狂言ということですけれども。 その十七世 勘三郎さんといいますと私は残念ながら 生前の舞台には間に合わなかったんですが長年の歌舞伎ファンの中には きっとね懐かしく覚えてらっしゃる方も多いでしょうね。

ところが 父 直方のタイムリミットというのが今日であるということを小耳に挟んで取るものも取りあえず父のもとに駆けつけてくるというのが袖萩が最初出てくる理由ということになるんですね。 義太夫節に乗っての芝居ですから義太夫節の非常に厚みのある音に合わせて非常に激しい感情表現を積み重ねていくというそこが まあ「袖萩」は見どころですね。

お屋敷の軒までも来らるる身ではなけれどもお命にかかわる一大事と聞いて 心も心ならず顔おしぬぐうて参りました。 娘のお君 お目見得と申すも慮外 おかけなされて下さりませと 歎けばお慈悲に一ト言 物仰有って。 と差出す奥州の住人 安倍貞任。 さては貞任と縁組しか 心もそぞろに懐中の 一通取出し 引合せば汚らはしき此状いよいよ以て ふ事ならぬ。 お命に関わる一大事お聞かせ下さりませ。 見返り 見返り 奥へ行く 折りしも 庭の 飛石づたい 安倍の宗任 戸を引明ればアレ こわいわいのう。 ヱヱ 伯父様とは…。

心残して立出る 衣紋に薫る 風ならで コハいぶかしと立戻り 一 二の対の屋 隅々に 太鼓の音の今 此明き御殿に陣鉦太鼓を打ち立つるは と振りかへる 一ト間の内より高らかに 立ち出で玉ふ御大将 つづいてかけよる二人の組子この義家 天眼通は あらざれど弓矢の道には かしこき某。 流人赦免の折を幸いかく謀事 空しくなれば親の敵の八幡太郎相手向いの勝負して汝 獅子王の勇あるもかく八方に敵を引き受け一人の力に及ばんや。 弓矢の情は相互い貞心厚き袖萩が最後の際に一言は 情けの詞に 袖萩がナウ 懐しの 貞任殿。

長三郎 今 7歳ですけれども設定としては 11歳なので父に ず~っと言われてたことがありまして祖父が亡くなる前に「歌舞伎座で追善ができる役者になっておくれよ」ってもう すごく悲しいことなんですけれども2人 そして 甥っ子の勘太郎 長三郎と歌舞伎座で しかも こんな時期に「連獅子」は 父から教えてもらった仔獅子というのを勘太郎に教えることができましたし長三郎の方は「袖萩」という本当に もう1時間20分長い長い義太夫狂言でございますけれども。