日曜美術館「美人画の神髄~歌麿の技の錦絵〜」

戻る
【スポンサーリンク】

この番組のまとめ

歌麿が一躍 人気を博したきっかけとなったのが浮世絵の美人画で初めて大首絵を描いたことです。 大首絵とは 上半身をクローズアップにした絵のことで歌麿は それまでの型にはまった女性の顔に微妙な表情を描き込んだのです。 ふだん人前では見せないそんな女性の表情を盗み見て歌麿は面白いと思って 絵にしたんだね。 「浮気之相」なんてタイトルだけど江戸時代の「浮気」というのは陽気で 派手好きな恋多き女性のことを言ったらしい。 蔦屋と歌麿のゴールデンコンビが生み出した大首絵。

それは歌麿自身がね自分の考えを書いてるんですけども美しくなければいけないということです。 歌麿が独特なのは遊女たちの表の顔だけではなく日々の暮らしの中で見せる素顔を描き出したことです。 膝立ちした姿勢で 小首をかしげて言いつけを聞く表情が寝巻き姿の遊女がかわやに用足しに行くところ。 普通 美人画には描かれないような道端で客を引く遊女まで独特の表情を描き出しています。 歌麿が 美人画の第一人者として人気を博したのは 寛政の時代。

上に着ている白いうちかけは衣紋線が見えずに薄く陰影がついているしよく見るとうちかけだけじゃあなくて模様のついた着物にも黒い輪郭線がないんだ。 輪郭線がなくなることで湯上がりの2人の女性。 反発される危険もあったと思うんですけどもそれよりも ほんとによりリアルな自分の見たものを 美しいものを表現したいっていう欲求の方が歌麿が当時 美人画の浮世絵師としていかに自信を持っていたかこの絵の中にこんな思いをつづっています。 歌麿が 美人大首絵を初めて世に出してから7年ほどたった 寛政12年。