「月光」と題された 今年の新作。 リアルを追求した3人の作家による現代の超絶技巧。 大竹亮峯さん 平成生まれの33歳。 それは どこの海からとってきたんですか?これは和歌山の方から。 太平洋沿岸の砂地に生息するカラッパというカニがモデルです。 こういう生物って 胚が分裂していって出来上がっていくのでお互いに 押し合って こういうところは隙間なく育っていくんですけど。 これ ミズメザクラっていう種類の。 かつて夏目漱石が「アイラブユー」を「月がきれいですね」と翻訳したエピソードを形にしたいと思った大竹さん。
こちら奥の え~っと…葉っぱみたいな つながってるのはコウモリの羽をモチーフにしていて。 コウモリあ ほんとだ。 あ これ コウモリ。 コウモリの羽をモチーフにしていて。 コウモリのイメージとして選んだ材料は…1,000年以上土の中に埋まっていたもので偶然発掘される貴重な木材です。 受粉者のコウモリが来た時に咲けるかどうかっていうとちょっとそうでもないっていうような。 コウモリのこととかね。 コウモリのこととか。 あのコウモリ?はい。 コウモリの羽ですよね。
なんかちょっと創造主みたいですよね。 いや~ でも確かに創造主みたいな気持ちになりますよね。 これをデザインしたんだったらすごいなっていう。 やっぱりデザインとしてすごいと思いますか?もうこれしかないっていう。 この個体以外は考えられないっていうのがたくさん分かるんですよ。 それがやっぱ一番面白くてこの制作は自分の成長のためっていうのがわりと大きいんですけど。 なので リアルの中にもやっぱ その人に意思があるっていう。 尽きせぬ好奇心が生み出した大竹さんの超絶技巧。 鍛金家の本郷真也さん。
で トカゲのところを打ち出したり…。 あ~ トカゲ ほんとトカゲ。 トカゲの部分は 確かに へこんでいます。 もう その色のない世界の中でそのものの色みじゃないけど気配とかっていうものを表現できるように。 一発勝負なんですね これ。 こんな繊細な表現がねできるものなんだって。 自分自身もそうだったんですよ。 で どうして鍛金を目指したいかってなった時に一枚の板から打ち出したウサギ。 分厚い板をたたいて変形させてるんですね。
まあ 見る人にとっては大差ないんだけどハンモックって ここに土台があってこれ 上で ぶにょんぶにょんって揺れるタイプなんですね。 木彫と言われなければ本物にしか見えない作品には独特のこだわりがあります。 で 出来たものに やっぱりちょっと緊張感が生まれるっていうかな一回失敗したらここはなくなってるはずだ。 緊張と同時にノスタルジーを人に喚起させますよね 作品が。 ノスタルジーってやっぱり人をなんかこう少し優しい気持ちにさせてくれるじゃないですか。