じゃあ幹事は言い出しっぺの奈津子!ん?私?奈津子よろしく~!了解!ひと晩中飲んで喋ってストレス解消だね。 もうじゃあさここまで来たら新人研修同じ班だった同士辞める時も一緒に!どう?何じゃ?そりゃ。 でも頑張ってるんでしょ?どうだろ?奈津子は?ん?総合職へのコース変更諦めてないでしょ?ハハっちゃんと書いた。 「告発したのはT銀行の都内某支店の窓口で働く20歳代の現役女子行員」。
え?相馬君花咲君人事部の大前次長だ。 この件を早急に解決するために我々支店統括部が人事部に協力することになってね。 真藤本部長!どうなさったんですか?告発記事の女子行員調査の件どうなってますか?ちょうど今2人に頼んでいたところです。 えっ!臨店班にですか?しかしこれは本来臨店が扱う支店の小さな問題とは意味が違う。 それどころか来週号に「東京第一銀行から編集部に『A子さんって誰ですか?』と問い合わせ」って面白おかしく書かれるのが関の山だよ。 ハァ…取りあえず退職予定の女子行員から当たってみるか。
じゃあ八王子支店にいる「窓口の壇蜜」は?それか「多摩支店のビヨンセ」?あっじゃなきゃあっ…!「東村山支店のマドンナ」?私…疑われてるんですか?あっいえあのあなただけじゃなくて皆さんからお話伺ってるんですよ。 ということは?君達は私をセクハラ支店長と疑ってるのかいえ決して疑ってるなどということは…。 卑劣なセクハラ行為をした支店長こそ問題視されるべきじゃないかと…。 君はこんな記事の内容を信じるのか?大体「セクハラだ」などと騒ぎ立ててる女子行員の話を聞くとささいなことを大げさに騒ぎ立ててるのがほとんどだ。
「週刊誌にセクハラを告発したA子の正体は京橋支店の川島奈津子」。 セクハラされてたの?井脇支店長?井脇支店長の前の支店長。 推薦文は支店長の私が書くから安心しなさいよろしくお願いします部屋を取ってある私失礼します私人事に訴えます無駄だ!いち女子行員の君が言うことと支店長の私が言うことでもだからって権力を利用して部下を好きにしようとするなんて許されないよ!味方になれたのに。 この川島奈津子という女子行員に明日本部に来るように言いなさい。
たまたま知り合いに週刊誌の編集者がいていち女子行員の声だって記事になれば大ごとになるでしょう?そしたらさすがに本部の人も問題視してくれるんじゃないかって思ったの。 実は川島奈津子さん明日本部に呼ばれてるそうだ。 え?真藤本部長と人事部だけで十分なんだと。 人事部って…じゃあ明日大前次長も同席するんですか大前は認めないだろう。 でもこのまま彼女一人が処分受けることになったら何のために奈津子は…。 ん?相馬さんさっき見てた大前次長の人事資料見せてください。
あの人に罰を与えることができるなら私はどんな処分受けてもいい覚悟してなかったらこんなことしないよ全てを忘れろということですか?でも…!このままだと君は当行で働く3万人の行員達の顔に泥を塗ることになるんだぞ!川島君真藤本部長のおっしゃる通りだ!「今回のことはなかった」。 何度もしつこくされて何度も断っていたのに大前支店長はセクハラをやめてくれませんでした」。 いいかげんにしないか!「私は大前支店長のセクハラに耐え切れなくて課長に相談しました。