《社長の衰弱し切った姿は《キスはおろか《もはや付き合ってなかったと言っても《美咲さんが会社を辞めてしまったせいでせっかくの白浜さんとのごはんの約束も《でも柴山美咲が入社してからの社長はプライベートのけんかの最中にクビなんて言ってしまうとは。 彼女は社長という人間に心底幻滅したでしょうね。 でも社長と美咲さんを会わせてどうするつもりですか？社長が柴山のクビを撤回するんです。 それでも出席するということは社長と話し合う腹積もりがおありなんですよ。 社長にもう一度彼女のハートを射止めてほしいと。
社長全員そろったところで乾杯のご挨拶を。 お気持ち大変うれしいのですが私…ステイゴールドホテルに再就職が決まりました。 僕から和田社長に連絡しようか？いえすでに決めたことなので申し訳ございません。 社長もう一回美咲ちゃん入って来るところからはっ！♪～俺が一番嫌がる就職先だと分かっているのにか？正直私の再就職を社長がどう思うかは関係ないと思いますが。 じゃあ私がどうすれば社長は満足なんですか？どうしてですか？たまたま出会ってしまうリスクが高過ぎる。
ええ鮫島社長のために何度も確認したぐらいです。 バカ言うなよ君と仲良くしてあげたのも彼女にアプローチするのが目的だ。 えっ？これでも自分のせいじゃないって言い張る？君を唯一尊敬するところはあんな魅力的な秘書を長年そばに置きながら間違いを起こさなかったことだ。 つまり男としては二流以下だ。 つまり柴山美咲は本当の意味でおっ。 和田社長との打ち合わせはいかがでした？まぁいつものごとく難癖つけて来た。 でもかなり熱いですよ今体温計持って来ます。 もしもし？昨日電話もらった？着信があったけど。
どうして分かったんですか？オーマイガー！鮫島君今回ばかりは負けを認めよう君の勝ちだ。 うちに入社する前に鮫島旅館に泊まりに行っておとう様の顔覚えてましたから。 あぁ…まぁ私の仕事っていったらねお客さんの履物そろえたりとか記念撮影のシャッターを押すぐらいですからね。 えっおとう様鮫島旅館の経営者さんですよね？ええ…それが一度旅館つぶしかけましてね。 昨日車でお見掛けしたのにまさかホントに幸蔵さんだとは思わず申し訳ございません！いやいや…俺も思い付きで出て来ちゃったから。
えっ…そんなに臭うかね？今日は何ですか？社長がどうしてあそこまでおとう様のことを嫌うのか典型的なダメオヤジだな。 運が悪いことにその時幸蔵さんはかなり酔っぱらっていて奥様を家から追い出してしまったんです。 それ以来社長は幸蔵さんを恨み続けてるんです。 でももう１５年以上前のことですよね？社長も大人げないな～。 無理なんてしてません幸蔵さんのおそばをいただけるなんて何年ぶりでしょう？はぁ～あ昔よりはさちょっとはうまくなってると思うんだけどねヘヘヘ…。 幸蔵さんは社長と違って勇気をお持ちです。
社長胃にあまり負担がかからないよう雑炊をお作りしました。 ええ…やはり社長を裏切ることはできませんでした。 社長のことを好きだと申し上げました。 え？社長はご自分が思ってる以上に傷ついてるんです。 今の社長はマッサージのおばちゃんにすら恋をしてしまう危険な状態です。 おとう様は軽蔑を乗り越えて社長の扉をこじ開けました。