『E.L.Teen』『Lassy』『C.C』『Every』『Enough』。 2004年11月号の巻頭企画「乙女ジャケットとお嬢様ジャケット」はアイテム配色レイアウトコピーまで全て完璧で一点の隙もない素晴らしさでした。 2005年10月号の「カリスマファッションエディターの一ケ月着回しコーデ」この特集には初めて恋をした時のようなときめきと感動を覚えました。 はっ?えっ?失礼ながら『Lassy』の販売部数は年々減少の一途をたどっていると聞いています。
私景凡社人事部の鈴木と申しますが河野悦子さんのケータイで間違いないでしょうか。 景凡社受かった!うお~!えっちゃんマジかよ!うわ~!ホントか!失礼します!本日よりお世話になります河野悦子です!どうぞよろしくお願いいたします!あら?あの~。 コウエツ?ちょっと待ってください校閲って何ですか?校閲とは印刷される前の原稿に誤字脱字がないか内容に矛盾や間違いがないかなどをチェックする仕事です。
こちらでしょうかね?あっそう!あっそう!これこれ!あのやっぱりこれってピアスですよね?はいそうです最近同じデザインのタイピンが出たとかないですよね?ないですねですよねはぁすっきりしましたひとたび疑問に思ったらたとえ第三者が正しいと言ったとしてもで印刷所とやりとりするものがここ。 『Lassy』に初の男性専属モデルを置くことになりました発掘から始めてトップモデルに育て上げるまでが最終目標。 白い服企画の原稿と色校チェックショップリスト確認。
ん?つうかさ何で森尾が『Lassy』で編集者やってるわけ?またそこ戻ります?バルレッタなんて着ちゃってさ!それがまさかこんな痩せてこんな服着て私が憧れてる『Lassy』編集部にいるとはね!またか…。
大作家先生の校閲完璧にやったら絶対認めてもらえてファッション誌の編集部に異動できますよね未来への扉はもう開きかけていますよ!パカっパカっ!シャ~!たぁ〜!ところで部長は?酒臭い息して何しに来たんですか?あなたなりの校閲を思い切りやってください。 誰がこんな余計な指摘出しをしろっつった?「女子高生の口調が古くさくてありえない」だと?お前大御所作家ナメてんのか?いやいやだって今時「チョベリグ」とか「チョベリバ」とか言う女子高生がどこにいんのよ。
えっ?でも本郷先生のことは知っています。 あっでもその時先生が締めてらしたネクタイはRAMBLAでタイピンはLecceでしたけどあの組み合わせはちょっとくど過ぎると思いました。 なぜ再校まで河野さんが担当しているのですか?本郷先生が河野さんを指名したらしいんですよ。
あのこの写真の方って作家の本郷大作先生ですよね?ん~。 本郷先生!校閲部なんかに何の用でしょうか?本郷先生。 部下の教育がなってないんじゃないのか?うちの人間が何かご迷惑を?ん?あっ本郷先生?えっ何で?お前また何かやったのか?えっ何?立川へ行ったそうだな。 ホントは本郷先生に直接聞きたかったんですけどこの人が全く取り次いでくれなかったので。 だから何か手掛かりないのかなと思って立川まで行きましたそしたら立日橋の近くの写真館に本郷先生とご家族の写真が飾られてあって奥様に聞けば何か分かるかなと思って。
高校の卒業アルバムに「景凡社に就職する」って書いてから10年かかった。 本郷先生に会わせて。 本郷先生あのこのたびは誠に申し訳ありませんでした。 息子だけに送ったメッセージのつもりだったがどうか今後とも景凡社で書いていただけませんでしょうか。 本郷先生の新作完成しました。 でこれは本郷先生からお前にだ。 あっ!女子高生の言葉遣いも直っている!ん?どこ?ほら!「チョベリグ」が「地味にうまい!」になってる。 先輩!大丈夫ですか?あっ大丈夫…。