えっ? えっ?株式会社マロンサークルってつい最近 事件のあった会社よね?事件?コソコソと勝手に進めていたんです。 「天音島女性会社員殺人事件」。 そうそう それよ!このおもちゃを造ってる会社の社員が殺された事件。 東京湾沖82kmにある天音島で旅行中の女性が海岸で溺死体となって発見。 亡くなったのは株式会社マロンサークルの契約デザイナー 姫島理沙 31歳。 姫島は 行方不明になる直前まで一緒に島を訪れていた友人小笠原奈美と行動を共にしていた。
小笠原さん。 小笠原奈美 36歳。 都内大学卒業後株式会社マロンサークルに就職し商品企画開発部に所属。 理沙ちゃんがデザイナーになれたの小笠原先輩のおかげみたいなところもあるし。 小笠原さんのおかげ?もともとは小笠原さんもデザイナー志望だったみたいですけど。 これ 小笠原さんと理沙ちゃん2人にとっての記念の品なんですけど…。 「クリまる君」? 理沙ちゃんが小笠原さんの指導で 初めてデザインしたキャラなんです。 でも 落ち込んでた理沙ちゃんのために小笠原さんが 記念にってペンダントにしてあげたんです。
黒川先生どこ行くんですか?えっ 現場ですけど。 天音島に 今からはい 高速船なら2時間だし。 私は無理だけど和倉先生は?被告人は 浅瀬で被害者の顔を水中に押し付けて溺死させた。 黒川先生?え~あ~! もう最悪!うまっ!お待たせしました。 あの 和倉先生 どう思いますか?この被害者の手のひらの傷。 黒川先生のせいで居づらくなったんです。 どうぞ~! はい! 和倉先生もたくさん召し上がって。 しかし…和倉先生も災難ですねぇ。
では弁護人は犯人性を争うということでよろしいんですね?被告人と被害者の間でトラブルなどは見受けられず犯行につながる動機がありません。 おいおい! 現状の弁護材料は動機がないことと状況証拠だってことだけかよ!これで本当に勝てるのか?裁判員裁判の場合被告人の人間性をアピールするのはある程度は有効ですから。 小笠原さん? 氏名と 被告人または被害者との関係をお願いします。 被害者の姫島理沙被告人 小笠原奈美の上司です。 あなたは 被告人についてのある重大な事実を裁判で証言したいと申し出てくれました。
あぁ…奈美先輩 どうしてそれ 持って来たんですか?あぁ… ちょっとね言ってくれれば私も自分の持って来たのに でも結局私は本音を言えませんでした。 それで最後に 理沙と私にとって友情の証しだったあのペンダントを海に捨てたんです。 先輩! 何で言ったでしょ二度と会わないってだから もう必要ないあなたのペンダントも処分して私のこと…もう思い出してほしくないからごめんね それが…理沙との最後の会話です。 だって 小笠原さんが被害者を殺害してなかった場合事件と無関係な恋愛トラブルの暴露になるだけでしょ。
うわ~! 殺す気か!何なんだ いきなり!秋保先生今回も よろしくお願いします。 えっ?秋保先生。 この間 黒川次長検事にお会いしました。 黒川先生に家まで連れて行かれて。 ただ やっぱり黒川先生が学生の頃に何かあったのは分かりました。 弁護士を目指したのも次長検事との今の関係もそれが発端だって。 それは 秋保先生もですか?黒川先生からです。 事件の現場である天音島の海岸はこちらの水槽に再現したのと同様の形で波打ち際から浅瀬の終わりまでの距離が短くその先は急に深くなってる。