私が頼んでるのよ？人間のな 生命っつうのはな 何よりも優先するんだよ！私より あの子の方が大切？そういうことじゃないだろう！頼む 夏子。
「圭介だって それぐらいの 心積もりで行ったんだと思うわよ」よく 圭介の気持ちは 分かんのね。 圭介なんか死んじまえ」ってそれぐらいのこと 言ってくれたって 罰が当たんないんじゃないの？ひど過ぎるわよ 麻子 ホント 冷たい女なんだから…。 それ 絶対 圭介が悪い！許せない… 圭介なんか死んじまえ！死んで 砂漠で ハゲタカの餌になれ！あっ… こんなもんでいいかな。 私と圭介さ パープー娘のことも あるんだけども子供がいないから 私たち夫婦。 圭介ってさ ほら 人一倍 子供 好きじゃない。
麻子は 修治さんと 結婚 決めちゃったからもう駄目なんだけど でも ほら 真面目に真剣にね 考え…冗談じゃなくてね 麻子に お願いしたいことがあったのよ。 麻子に 圭介の子供 産んでもらおうと思って。 麻子と圭介の子供だったら 私 いろんな心の障害物 飛び越してちゃんと立派に 育てていけるんじゃないかってそう思ったのよ。 あ～ 怒った怒った 典型的に怒ったよ！いや あの ほら 私と麻子の友情の証しとしてさ…。
あのね 麻子 こういう バカバカしいこと やめようよ。 坊主ぐらいだったら 約束 破ってもいっかな。 どれ？あちこち 四方八方 優しい顔して 粉かけて！夏子は どうなるの。 夏子は。 あっ？圭介 あんたね 夏子の亭主なのよ 亭主。 えっ？丸坊主の横に 眉毛も そるって 足しとく。 知佳ちゃん 片 付いたら 夏子 迎えに来んのよ。 大丈夫だって。 でも 素人で… 大丈夫かな？大丈夫。 今度 こっち！ 今度 こっち！バカヤロー！ バカヤロー！おかえりなさい。
ついてはね 私ね その 婚約披露パーティーってのを開かせてほしいのよ。 電話してくんない？か～！だってさ ほら 麻子と修治さんの 婚約披露パーティーのことも一応 連絡しとかないといけないし。 え～ 今日は 婚約発表 婚約披露なんて 申しましてもねでも 特別に 段取りとか 仕掛けとかあるわけじゃないんです。 麻子 一言。 でしょ？え～ 麻子さんが かなり 照れくさがってるので僕が 代わって 一言。 今日は 主に 麻子さんの女子高 短大の友人の皆さんが中心だと聞いております。
かわいそう？ あら 圭介。 銀平！おう 麻子。 大友 銀平君。 私たちのね 短大の近くにね ４流大学があってねそこの ナンパ学生だったの。 何だよ お前 夏子。 んっ？あっ ああ 銀平。 夏子さ あの…。 ああ 銀平。 あっ ほら ニャハハ。 何 やろうっていうの？ったく 夏子ったら 圭介さん 来てるっていうのにあんな 昔の友達と 仲良さそうにしちゃってさ。 あれはね 圭介さんに対する 当て付けなのよ。 私ね 言ってくるわ 夏子に。 帰る前に １日だけ 圭介さんを 私に下さい。