俺が 言ってることが 一番 分かるのは 麻子だろ？えっ？ あの… あっ！んっ？赤ちゃん できたら どうするの？何で 私が 圭介の赤ちゃん 産まなきゃいけないの？んっ？ んなの やだ。 あんた どうして そんな 自分本位なのよ！圭介なんか 大っ嫌い！あっ。 だってさ 映画のベッドシーンんときに急に痛みだしただろ 夏子の親知らず。
銀平と一緒だったわね あんた。 私が こうやって 毎朝 毎朝こうやって 朝食 作ってさ ２５年間 尽くしてきた…。 駄目だ それ ホック 外れちゃうから ちょっと ちゃんと 真面目に。 そういえばさ 昨日さ 映画 見てるときにさ久しぶりにね 親知らずが痛みだしたのよ。 そうしたらさ 銀平のやつがね興奮すると 条件反射で 痛くなっちゃうんじゃないかって。 「あなたの体重は ９３．８ｋｇ」条件反射っていえばさそういう症状になって 表れたんじゃないかと思うの。
トウモロコシ。 トウモロコシ？俺さ どうも 夏子に 誤解されてるみたいなんでその誤解を取り除きたくてさ。 誤解って？夜は どうしても 理性が感性に負けてしまう。 今 俺 夏子に対して 相当 純情 突っ走ってるんだよ。 オネスト銀平。 こういう現在の俺の心象風景を ありのままに伝えたくてさ。 いや ねえ これ 何の冗談？そんな オーソドックスしちゃってさ。 電話がかかってきたの 知佳から。 知佳 知佳 知佳。 夏子が 会社に来てね 一緒に 昼飯 食ったんだ。 知佳のこと けりつけろって。
ハァ… あの すでにお聞き及びのこととは 思いますけれどもあの 結婚披露宴 ならびに 各種パーティーにご利用していただく当ホテルのホール または お部屋の方はですねあの おかげさまをもちまして 年内いっぱい 満杯ということでお申し込みの方は 全て お断りしているという状況でして。
でもさ あの 修治さんがね こう それとなくあの そっちの方のニュアンスで 誘ったりなんかしない？知らないよ。 修治さんが そういうふうに 誘いかけてきても分かんないんだ。 あっ ねえねえ それともさ自信がないわけ？ あの手のこう… あれやこれやでさ 修治さんに何か がっかりされちゃったら 困るなとかさ。 それで 私ね あの… 今日 圭介の会社に行ってきたの。 圭介 例の２４時間 実行する。 修治さんのことも。 今 修治さんと 結婚する自信ないのよ。
圭介さん 夏子さんのご主人なんですよ。 僕は 一貫して 麻子さん 愛してきたんですよ。 そういう立場の人間が こういう話 聞かされてどう思うと思うんですか？ホントに 配慮に欠ける人だな。 あっ あ～ チャンス チャンスだね。 あんときのだろ？知り合って すぐの正月にさ２人で 鎌倉の鶴岡八幡宮 お参り行ったろう？そんときに 麻子がさ おみくじ引いて それが大吉でさ「これは 春から縁起がいいや」 なんてなこと言いながらまだ 持ってたんだ。