話が違うじゃないですか!三田村さんと私の共同執筆 っていう話だったのに。 三田村社長の名前を ぐんっと出したほうが売れると判断したんだよ。 杏子先生 大丈夫でしょうか。 2人の共同執筆にするって 約束したじゃないですか。 ビジネスで 人間性なんて言葉を出す時点でもう 敗北してる。 既に アルファジーンとの間で 非公式に協議を進めてほぼ 同意に至ってる。 どうして 急ぐんですか?少子高齢化で 人口が減少していく日本ではいずれ ビジネスに限界がくる。
社長と私で アメリカ進出の 機会を狙っていたところちょうど 先方も 日本での提携先を探してたんです。 アルファジーン社なら提携相手として 不足はないと判断しました。 早速 25日アルファジーンの副社長以下 VIPが来日する。 ニューヨークに新しく設立する 合弁会社の社長として就任してほしいということです。 君の意見は?いや だめです!逆に 行くと言ったら?社長がいなくてもこの会社は大丈夫だという 安定感を示すことにはなる。
アメリカ行きを反対された 当てつけじゃないかなって。 アメリカ行きを反対された 仕返しを正面からじゃなくて相手が微妙にムカつく方法で やってるのよね。 あっ それで アメリカ行きって どんな話なんですか?ニューヨークの合弁会社の 社長として5年間 来てほしいって。 えっ 5年も?社長は 行きたがったけど 明智専務に 絶対反対行くなら会社 辞めるって 言われたんです。 そりゃ 社長が5年も 会社 留守にするなんて普通 無理ですよ。
結局 自分勝手じゃないですか。 今日 行ったら これだよ?えっ? これで撮影中止?そうだよ。 時間だけは ほら 金持ちも貧乏人も平等だから。 いや だって ほら特急料金 払って 特急列車に乗るのは向こうに早く着くことで 時間を買ってるでしょ。 でも このままだったら その持ち時間が金持ってるやつに 買われるだけなんだよね。 金のある人間が俺たちを安い賃金で働かせて 時間を奪ってくんだよ。
しかし 現実問題 社長がいない間 この会社は…。 長年 この会社のために 一緒に苦労してきたお前ならブラック企業なんていわれない 社員のために優しい会社を作れるだろ。 話というのは来期から君を 准教授に推薦しようと思うんだ。 はい… えっ 准教授?へぇ~ 准教授に。 みんなって?社長も 結局 アメリカ行くってことになって。 予測不可能な人ですから。 ねえねえウエスト・ヴィレッジ辺りが おしゃれらしいよ。 ニューヨークで 合弁会社 作ることになってさ。
二十歳過ぎて 会社を立ち上げてがむしゃらにやってきて まあ 苦労した時期もあったけどでも 思ったときが行動するときだ。 ははははっ!ははっ!なかなか下せないことが 多いのですがそこには サンクコストの錯誤 という意思決定のバイアスが介在しているものと考えられます。 早速ですが今日 新卒採用の 最終面接がありますのでよろしくお願いします。 それは アパレル業界の中で 常に新しいことに挑戦する御社の経営方針に 興味と共感を覚えて私の人生の時間を 是非 御社の中で働くことでいや あの~。