自己犠牲 アピールしてんだよ?社長 何か ちょっと 変ですよね?脚本に 興味が なくなっちゃったってことですか?『8月のボレロ』の製作を 検討してほしいとお願いしたところ 製作しても いいという答えを 頂きました。 このままの脚本で 映画化するということは彼女の才能を つぶす可能性が あるということです。 こちらから 映画化の お願いをしておいて本当に 申し訳ないんですが脚本 直すのに もっと 時間が かかりそうで。 えっ? ホントに 完成本じゃないんですか?本当です。
婚約発表とかじゃなきゃ いいんだけど。 春野。 このたび 春野ゆき 脚本 『8月のボレロ』が日本映画と キネマ・エトワールの 共同製作 山下 智久さん 主演で映画化されることが 濃厚になってきました。 そこで 脚本を書いてる 春野ですが通常業務から外れて 脚本に 専念してもらいたいと 思います。 以後 このプロジェクトは 僕の担当になります。 春野。 人手不足になって 申し訳ないけど春野のフォロー よろしく。 春野。 春野さん。
じゃあ いつものようにナンバリングして スタッフに 渡しといてください。 大丈夫ですか?何がですか?全然 大丈夫ですが。 今 入っても 大丈夫?駄目だったら喫茶店でも 行ってるから。 大丈夫。 ラストシーンの クライマックスに 何か 別のアイデアがないかって。 これも 登場人物表 作ってあらすじも 書いてもらえるかな?章ごとに簡単に まとめてもらえると いいんだけど。 俺らが 全員で 処理すること社長一人で やってんだもんな。 今日は 社長に 会いに来たんです。
えっ?でも 前に 専務暗い感じが いいって 言ってましたよね?それじゃ 二重人格みたいに なっちゃいませんか?いやいや。 社長は どういう理由で 駄目なのか いつも 明確に…。 例の変人社長とはうまくいってたんでしょ?そのパートナーって いうのがさ。 えっ?何 言ってんの?だって 社長とは 恋愛 ゼロだよ。 《「毎日 本打ちをしていますがこのままですと 納得のいかない脚本をぜひ 持ってきて…。 星野専務。 社長との 本打ちの時間は 充実していて 楽しかったです」いや。
うん?作品にとって 一番 大切なものは 何か分かるか?それは その作品を作った人間が その作品を好きか どうかだよな?うん。 じゃあ 今回この作品を 一番 好きなのは 誰だ?それは ゆきちゃんじゃない? 自分のオリジナル作品なんだから。 じゃあ 彼女にとって 一番いい環境を 整えるのがお前の仕事だよな?環境。 環境って どんな?彼女にとっての環境を つくってやれば いいんだよ。 その作品のことを 好きな人のために環境づくりをしてあげるのが プロデューサーである 俺の仕事だって。