新宿店から 異動してきた北村亜紀と申します。 副店長の西岡理子です。 うそでしょ？相手の女って誰やろ？北村亜紀。 私… 勘違い？大丈夫ですか？俺たちが こうして一冊一冊触って 本になる。 私 振られたんですか？あっ 北村君。 後で 星倉出版の コミック担当来るから対応よろしくね。 北村君 お～い 北村亜紀さん。 私 副店長に歓迎なんてしていただきたく ありませんから。 えぇ～ そして 今日は 畠田さんから注意事項があります。
副店長として 大人として 失格です。 写真は ご遠慮いただけますか？雑誌に載っている情報も 商品なんです。 えっ？ ほな 結局ユニコーン堂とは デートでけへんかったんや？はぁ… 連絡もせずに すっぽかすなんて ほんと最悪。 あっ そうだ これ 俺がさ 持ってってあげるマンションまで。 小幡さん 振り向かせるって 具体的には どうするんですか？聞きたい？はい。 あっ 三田君。 じゃあ こないだの沖縄料理でいい？もちろんです。 いえ 書店員の仕事は 重労働なうえに三田君って 昔は全然しゃべらなかったの。
副店長って いくつですか？三田さんと いくつ違うんですか？人を好きになるのに 年齢なんて関係ないよ。 謝ってるつもり？ほんとに悪いと思ってんだったら 土下座しろよ。 土下座なんて。 はぁ？土下座。 土下座 土下座。 土下座しろって言ってんだよ。 あなたは？土下座してでも謝罪したい？したいのか したくないのか はっきり答えなさい。 土下座はできません。 でも 土下座をさせるわけには いきません。 それに 本人が したくないと言ってる以上お客様方が 強要罪に 問われる可能性が高いです。
大丈夫だった？はい。 漫画家のあがちなお先生たちと 一緒なんだけど。 えっ あがち先生ですか？亜紀ちゃん。 こちら ペガサス書房 吉祥寺店の北村亜紀さんです。 はじめまして 北村亜紀です。 先生のコミック 全部読みました。 ううん 大丈夫。 スペシャルプランですから。 えっ これそんなに いっぺんに入れて いいんですか？大丈夫です。 でもさ俺たち編集者は 担当作品がヒットしたら出世とかにも関係してくるけど書店員は そんなに頑張って どんなメリットがあるの？メリット？う～ん それは考えたことないです。
本当 いい気分転換になりました。 気分転換 必要だったんだ？まあ…。 ねえ 亜紀ちゃん俺と つきあってくれないかな？本気で言ってるんだ。 俺なら 亜紀ちゃんに いろんな刺激っていうか一緒に 楽しい時間を過ごせると思う。 何より 亜紀ちゃんが好きだ。 亜紀ちゃんが 好きな本を目をきらきらさせて 話すところとかすごく好きだなって思った。 いや… だから俺はちゃんとした所で話そう って言ったのに亜紀ちゃんがファミレスならって。