フジテレビをご覧の皆さんどうも三谷幸喜です。 僕が監督を務めた映画『記憶にございません!』が何といよいよ9月13日から公開です。 この映画はですね史上最悪の駄目総理が記憶を失っちゃっていったいどうなっちゃうんだろうというようなお話です。 でこの『記憶にございません!』公開を記念いたしましてこれから私が脚本を書いた『古畑任三郎傑作選』をお送りいたします。 どうぞ!車内でリクライニングシートを倒すときは必ずひと言後ろの人に声をかけてください。 酢豚弁当が欲しいんだけどなぁ。
心臓発作じゃないですか?ポケットにこういうものがありました。 どうして僕が医者だと?彼の荷物はこれで全部?ちょっと待ってください。 おい荷物全部持ってきたよな?はい。 しかしこれだけポケットに突っ込んで普通コートは持ち歩かない。 心臓発作に見せかけて人を殺すことは可能でしょうか?えっ?できないことじゃないでしょうね。 カリウムで人を殺せますか?大量に打てば。 どれくらい?20ccを迅速に静脈注射。
専門は外科ですね?天真楼病院で外科部長やってます。 外科の先生ってまず糸の結び方習うんですよね?そうです。 犯人は被害者が眠ってる間にやったんだと思います。 何らかの方法で被害者に睡眠薬を飲ませて意識がなくなったところで注射を。 それにですね犯人は被害者と並んで座ってます。 アハハハ。 アハハハハハハ!フフフフフフフ!冗談はともかくとしてそうなると次の駅に着くまでに解決しなけりゃなりませんね。
さっき酢豚弁当食べたばかりですね。 この事件は医学的な知識がないとできない犯罪です。 全国の完全犯罪を企んでいる皆さん。 さっき車掌さんに聞いたんですけども車両点検のためにいつもよりも長く停まったらしいんです。 でですね3分あれば…3分あればですよ被害者を眠らせて足首に注射して逃げることが可能なんじゃないかと思いまして。 クロロホルムって線もあります。 やること分かってますね?えー隣に座って世間話をしてあ!みかんを食べてクロロホルムをかがせてくるぶしに注射をしてそれで去る。 世間話。 世間話をして…。