だって…朱雀は失脚したでしょ!俺たちがとっ捕まえたじゃないですか!それで免職話も断ち消えでしょ?私もそう思っていました。 ご承知のように杉下さんは警察庁の人間です。 免職の圧力も当然警察庁にかけられました。 朱雀武比古から警察庁の主席監察官朱雀と非常に密接な関係を築いていた人物らしい。 朱雀が逮捕されたあとも木佐貫は杉下右京の免職は既定事実だと言って資料の提出を迫ってきました。 麹町東署の亀山です。 私小峰夕月のマネージャーをしております松永と申します。 麹町東署の亀山です。
「今日の午後6時頃女優の小峰夕月さん宅に強盗が押し入り小峰さんの夫で脚本家の古谷彦六さんが強盗の所持していた拳銃で射殺されました」「110番通報を受け巡回中のパトカーが急行しましたが…」被害者から邸内に不審人物がいるとの110番通報を受けたのがですから犯人がガイシャを射殺後ただちに逃走したとしてもその間約10分。 おい送別会いつだ?何?離れ小島の警部殿の送別会だよ。 そうなんですか?ロンドンの右京さんの恩師がね以前から来て来てっておっしゃってくだすってるの。
で何が気になってるんですか?強盗事件という事になってますが結局は何も盗られなかった。 警察への通報でご主人が「強盗」という言葉を使ったからではありませんか?そのあたりから疑ってみてもいいような気がするんですがねえ。 杉下右京はクビになった刑事だ。 麹町東署に特命係をつくる。
どうした?人間をこんなふうにするなんて私この犯人絶対に許せません!あんまり感情的になるなよ。 どうして中に入りたいんですか?先生の原稿が貰いたいんです。 亡くなった古谷彦六先生の原稿です。 最後の原稿があるはずなんですけど…。 通常だったらほとんど仕上がった原稿があるはずなんです。 原稿ですか?押収品の目録に原稿はありませんでしたね。 夕月さんに確認したらなんか先生スランプだったみたいで一行も書けてなかったっておっしゃるんですが…。
もはや原稿自体を発見することは不可能でしょうがせめて創作ノートのたぐいでもあればその中身を窺い知る事が出来るかもしれませんから。 古谷先生はアイデアを書き留めるような事はなさらなかったのでしょうかねえ。 「警察が着く前に不審者と共に伴侶を射殺する」!?とても偶然とは思えませんのでねぇ。 犯行時刻11月4日午後6時15分頃…あなたはどこで何をなさってました?私が強盗ですか?念のためにお聞きしてるだけです。 私が強盗役で小峰と共謀して古谷先生を殺した…。
あの段階で古谷先生が貼り直すとは思えません。 古谷先生とあなただけです。 あなたは古谷先生がほとんど書き上げてらっしゃった原稿も処分したはずです。 主人公の刑事がどんな証拠を掴んで犯人を追い詰めたのかとどのつまりは邪魔になった内縁の夫を始末した。 上手の手から水が漏れるようにどんなに優秀な鑑識であっても見落としをする可能性はありますよ。 貼ってる最中に髪の毛などが落ちる可能性もありますからね。
何ぃ!?超能力者の警部殿の手柄だろ?お前はいつもどおり腰巾着してただけだろ?警察です。 あっ!おいやめろ!馬鹿野郎!とっ捕まえてフィルム没収しろ!はい!ちょ…ちょっと待て!!お疲れのところ相すみませんが署までご足労願えませんかね。 女って潜在的に一緒にいる男始末したいって気持ちありますよね?そうかもね。 あの…ソフトドリンクを何か。 ソフトドリンクですか。 …どういうことですか?つまり…あの毛髪は捏造された証拠品ではないかと。
わざとじゃなくこんななるかよ!しかも俺をお茶くみって…!落ち着きなさい!早速表で記者会見だ。 フロントに訊ねると今朝向こうひと月分の宿泊代を前払いなさったとか。 あえてチェックアウトなさらなかったのはこっそりどこかへでかけるため…。 しかしホテルの駐車場にはあなたの車はありましたから車の必要のない近場かあるいは逆に車が邪魔になるような遠くか…。 旅行だとしたら国内ではなく九分九厘海外だと思いました。 紙切れ一枚で束縛されるような間柄にはなりたくなかった。