♪~うわっ!あっ…!ヘ…ヘビが…!おい木村!大丈夫か?木村!大丈夫か?爆破。 ああもしもし救急車をお願いします!そうです!港区白金…吉野です!警備部ですか?なるほど。 僕を異動させて杉下警部を孤立させようとお考えなわけですか。 え?鑑識の米沢からご注進があってさなんでも白金で女性の不審死体が見つかったとか。 置いてきぼりかよ!被害者はこの家の住人で吉野湘子さん41歳。 左手首の動脈を鋭利な刃物で切断。 この家の台所で使われていたキッチンナイフです。 被害者の携帯電話です。
こちらが検視の結果とそれから水元湘子の私物です。 「岡崎君からの資料到着」「岡崎君と白秋社で打ち合わせ」「岡崎君と打ち合わせ」頻繁に会ってますね岡崎君と。 という事は岡崎さんは水元湘子さんの…。 これ全部水元湘子がらみのものですよ。 川芝は熱狂的な水元湘子のファンでネットに殺害をほのめかす書き込みまでしていました。 大分建設の会長水元卓蔵氏ですよね。 水元湘子さんのご実家は大分建設の創業者一族という事ですか。
小説家の水元湘子さんをご存じですか?ええ。 1か月ほど前水元湘子さんが取材のためにご主人を訪ねていた事がわかりました。 謝罪会見という事はなんらかの不祥事でしょうか?つまり水元湘子さんは空港周辺の環境が汚染されていた事を…水元湘子さんにもお伝えしていたはずです。 自殺や心中は水元湘子の作品に通底している重要なテーマです。 え?水元湘子殺害の重要参考人として同行してもらう!川芝直哉のカバンから見つかったのはこれだけですか?そうです。 どうしました?水元湘子の資料ファイルありませんねぇ。
水元湘子さんの携帯電話を持ち去りアリバイ工作をし死体発見時に部屋に戻したのはあなたですね?よしじゃあ続きは本庁で伺いましょうか。 小説ではヒロインは夫の心が自分から離れ別な女性に向かってしまった事に絶望し水元湘子さんのご尊父です。 あらかじめ用意しておいた文面を被害者の携帯電話から送り…。 再び家に戻り携帯電話を元に戻し119番通報をした。 なんでしょうね?「水元湘子様すでに関係省庁に提出済の報告書ですが小説のお役に立てればと思い詳細なデータと写真を同封させていただきます。
もしそれが夫の浮気に気付いたのではなく何か重要な機密を知ってしまったせいだったとしたらどうでしょう?え?もし仮に死体を発見した吉野茂久が素直に消防や警察に通報していたとしたらどうなっていたでしょう?自殺と断定されればそれ以上捜査されません。 つまり資料ファイルや報告書がなくなっていた事になど岡崎ってアシスタントですよ。 水元湘子の件で余計なまねをしたうえにこんな騒ぎまで起こすとはさすが特命係だ。
それが…上遠野隆彦だった。 その状況なら緊急避難が適用されるんじゃないですか?実際事情聴取においても15名の隊員のほぼ全員が自分は上遠野小隊長の射撃の能力をよく知ってます。 訓練中の事とはいえ隊員の射殺という禍々しい事実を公にはしたくない。 だとしてもどうして上遠野は笠井宏樹水元湘子岡崎敦也を殺さなければならなかったのか。 警視庁信用組合に連絡して退職者の転職先に関するリストを送ってもらったところここに名前が…。 都内にある警備会社で上遠野隆彦はそこの寮に住んでるそうです。
その義理の息子を殺させたっていうんですか?伏見享一良の政治信条を僕はよく覚えています。 図らずも部下の隊員を殺害してしまいその罪をあがなう事すら許されず警察を追われた上遠野の心にはそれを伏見享一良が埋めた。 豊日商事が関わった環境汚染についての報告書です。 すべて日本国際航空が定期便を運航している空港で航空自衛隊の基地が隣接した官民共有空港でした。 つまりこの表は豊日商事が日本国際航空と航空自衛隊に納入した燃料の空港ごとの記録なんです。
日本国際航空調達部担当役員の久慈則広。 だからこそ彼らはあなたに救いを求めあなたは上遠野隆彦を使い3人の人間を殺させた。 お言葉ですが…上遠野隆彦という凶悪な男の存在は憶測ではありません。 上遠野隆彦さえ見つかれば一連の不正もあなたのした事もすべて明らかになるんですよ。 ささやかな反抗って…まさか義理の父親の伏見亨一良に対して…?水元湘子が書くのは小説ですから実名ではありません。 燃料横流しの首謀者は写真のこの3人で伏見亨一良は直接関わってませんよ。