しかし果たしてその件につきましては焼き捨てい!♪~時の老中松平定信は喜多川歌麿その人でございました私といい事しようよ。
歌麿…!ドジを踏んじまったよ…。 ♪~歌麿よお前さん襲ってきた奴の見当はついてるのか?暗かったし覆面をしてやがったからねえ…。 もしも歌麿だと知った上で首尾を確かめようとしているなら真っ向から命のやり取りなんかするものか。 歌麿を討ち漏らしたとあっちゃあそいつらの面子が立たねえ。 歌麿はここ十日ほど姿を見せてはおりません。 なんだ?歌麿のお身の上をご心配くださるのはこの乱暴は何事でございましょうか?歌麿が一体何をしでかしたのでございましょう。
だから一生懸命働くんだよ。 二十年以上も前の事だ。 やけくそで無鉄砲で自分勝手な若造だったよ。 月影がまた現れた盗賊改めですぜ。 八丁堀じゃ手に負えねえから好き勝手が出来るのも今のうちだ。 へい!上総屋の女中だろう?下働きか?どうしたんだ?どこの出だ?親の名前は?打ちどころでも悪かったんですかね?死ぬ目に遭やあ誰だってそうだ。 月影を見てるかもしれねえんだぜ?月影の探索は全て盗賊改めに回されたよ。 皆殺しに遭ったお店でたった一人生き残ったんだ。 お名前は?旦那行ってきやしたぜ。
おとっつぁん…!おとっつぁん?おい名前は?わかるかよ?名前なんていうんだよ?歌麿…。 でも歌麿様が知らなくても産むのは女だから…。 豊章と名乗っていた頃の歌麿の筆でございます。 しかし確かにあのまま石燕先生に従っていたら今の歌麿はありません。 どうして今まで名乗りを上げなかったんです?天下に隠れもない歌麿じゃございませんか。 仙波様歌麿は今命を狙われて身を隠しているんです。 歌麿が嫌だと言うなら無理とは言やあしねえ。 歌麿の父親面は初めてだもの。 歌麿は女を見抜きます。
♪~「お目に止まれば火の見櫓に早変わり」♪~「それさてさてさてさてさてさて」♪~「さては南京玉すだれ」♪~「ちょいと返せば阿弥陀如来か釈迦牟尼か」♪~「後光に見えればお慰み」野郎何してやがんだ?待てこら!ちょっと待てこら!おい!てめえ何者だ!俺はただの絵描きだ。 おい来い!うるせえっ!うらぁっ!は…長谷川様!おう。 長谷川様こそどうしてここに?決まってらあ。 あの両国の小屋の辺りは島田銀兵衛って野郎の縄張りなんだそうで。 おお知ってるぜ島田銀兵衛。 長谷川様って盗賊改めの?ええ。
歌麿様だけ。 急げよ!「代金百両明夜子刻」「歌麿一人芝愛宕山弁天」「かげ」あの子がいなくなってこの文が残ってたんだよ。 おゆう?おゆう…おゆうって言ったんだね?歌麿ならすぐに用立てると踏んだのかね。 今まで触れ合った女たちの業があの子一人の姿になって現れたような気がするんだ。 歌麿さん…。 脅迫状にあった月影って名前は盗賊改めの長谷川様がお捜しの賊だ。 喜多川歌麿がおとりになると。 奉行と裏取引をして月影が一肌脱いだのさ。
この男でござる!この同心村井順之介。 うお…!♪~歌麿あの娘はどうした?おゆきが泣いております。 歌麿の好きなだまし絵の一つだ。 歌麿が言ったとおりにね。 こんな姿を歌麿は見たかったんだろうね。 おゆきとおゆう歌麿にとって掛け替えのねえ二人を地獄の底へ引きずり込んだ鬼だろうぜ。 裏で全部糸を引いてるのは松平定信だっていう判じ絵だ。 松平定信…。 だがこの絵を残して歌麿はどこ行っちまったんだ?何者だ!?狼藉者!何者!?喜多川歌麿でございます!松平様にご拝謁頂きたく参上致しました。 歌麿だと?無礼な!待て。