♪~延暦寺総本堂の根本中堂国宝彦根城近江商人発祥の地近江八幡堅田の浮御堂など自然と歴史に満ち溢れたたくさんの名所がありますその県南部に位置する雄琴温泉の高台にわたくしが若女将を務める「びわ湖花街道」があります今日はこのびわ湖花街道で古くからの歴史ある大津絵の展示会が開かれていますいらっしゃいませ。 大津絵は江戸時代東海道大津宿の土産物として全国に広まった民画なんです。 美奈ちゃんお久しぶり!はい!秀雄さんちょっといい?紹介するわね画家の二宮藤子さん。
「有名女流画家に盗作疑惑」ねえねえこの有名女流画家ってまさか…。 ねえねえねえ…どういう事?いやだからねそのね27年前に藤子さんが『日本文化美術展』で大賞をとった油絵がこのAさんの構図を盗んだものだって書いてあるんだよ。 え?「盗作された作品はAさんのスケッチブックに水彩画で描かれていた」「またその絵には女流画家が大賞を受賞した日からいやいや私もすぐ向かうから。 盗作記事と笹木さんの死に何か関係が?まあ恐らくあるでしょうな。
お母様昇進ですか?昇進させて頂けないんだったら警察なんか辞めさせなくちゃね!あっあのお母様警察組織というものはですね試験に合格をしないとあの…。 えっ?どういう事?「H.A」は秀雄さんの旧姓秋本秀雄のイニシャル。 二宮藤子の画風はその受賞作品だけ違うそうです。 盗作された側については?H.Aというイニシャル以外はわかっていません。 犯人の目的はスケッチブック。 殺害動機は27年前の盗作疑惑にある事はあっちょっと…すいませんちょっと。 え!?秀雄のスケッチブック?ええ。
品位あるびわ湖花街道で…それもお客様の前。 あのどんなお客様でした?ああ207番地にお泊まりの五個荘からお越しのお客様です。 秀雄さん晴美さんお疲れさまでした。 お義母様から罰掃除の命令が出たんだから。 失恋話を初体験の話に変えちゃったの。 で捜査はどうなってるの?え?あ~まあね怪しいのは二宮藤子なんだけどだから秀雄は口封じのためにまどかを殺害したんだ。 あっ!やっぱり秀雄の事好きなんだろう。
私にとって平井先生はずーっと先生ですよ。 先生ちょっとお伺いしたいんですけれども『琵琶湖新報』の盗作記事ってお読みになりましたか?ああ読んだが。 えっ?その事で先生なんかご存じありませんかね?当時秀雄が足を骨折して美術部に転部した事ぐらいしか…。 あっところで平井先生どうして教師辞めたの?うん…。 放課後私と剣道部のマネジャーとで平井先生を探してたら…。 先生責任を取って教師を辞めたの。 でもね平井先生どの道教師を辞めて実家の写真館を継ぐつもりだったから気にするなって…。
えーこのスケッチブックに描かれていた琵琶湖の絵には1984年5月2日の日付が記入されています。 ねえひょっとしてこのスケッチブックはその緋沙子のスケッチブックが秀雄に渡ったのかな?ねえねえちょっと待って。 ちょっと…!おいどこ行くんだよ?おい美奈!ねえねえ今の何の話?えーっ!?おい…自殺した相沢緋沙子と同じ住所!この方緋沙子さんのお母様よ!あれ~?なんだよ母さん。 あのねでもねう~んと…娘のスケッチブックを秀雄が持っていてああ…これもしかすると連続殺人事件になるかもしれない。
あの日大津絵の展示会にはどうして?久しぶりに秀雄君にお会いしたくて。 毎年緋沙子の命日には墓前に花を供えてもらっておりますから。 相沢千恵が嘘を?はい殿山警部。 えっ?相沢千恵は娘の作品が27年前にこの二宮藤子と立花…旧姓秋本秀雄によって藤娘の大津絵じゃないか。 あなたの持っていたスケッチブックは相沢さんのお嬢さん緋沙子さんのものですね?それを二宮藤子さんが盗作した。 藤子さんが緋沙子の絵を盗作して勝手に『日本文化美術展』に応募していたなんて…。
立花秀雄の言ってる事が本当ならやっぱり相沢千恵は嘘をついていた事になる。 犯人は立花秀雄だ。 えっ!?秀雄は大津絵の展示会があった日まどかがスケッチブックを持っていたのを知り…。 秀雄さんが犯人だなんて。 秀雄は五代目松山を継ぐ予定だし暮れには子どもも生まれる。 秀雄さんは昨日の夜花街道にいたじゃない。 秀雄さんは犯人じゃありません。 んーやっぱり秀雄だな。 やっぱり秀雄さんだってわけわかんないんだけど。 秀雄で決まりなの!はあ?秀雄秀雄秀雄がなんですか?梅子片付けなさい。
若女将の美奈片付けアバウト!ハハッ敏腕刑事の新ちゃん推理がアバウト。 もうご存じよね?二宮藤子さんが殺された事。 やっぱり27年前の盗作は二宮藤子殺しに関して動機があるのは立花秀雄と相沢千恵だがこの両者には完璧なアリバイがある。 立花秀雄は平井写真館の店主平井次郎の誕生会に出席していました。 一方の相沢千恵ですが7時に二宮藤子と会う約束をしていたようです。 立花秀雄も相沢千恵も完璧すぎるアリバイが気になるな。 若女将お見事!警部これで相沢千恵と立花秀雄のアリバイが崩れました。
賞金の500万円秀雄君にあげるから。 そして秀雄を呼び出して聞いてみたら初めは黙り込んでたが人として人間として恥ずかしいと思わないのか?秀雄!うんざりだ!なんだと?うんざりなんだよ!偉そうにいつでも説教ばっかりたれて!金を返してこい!嫌だ!秀雄!返すもんか!父さんも母さんもやっと取立て屋から解放されたんだ!金は返すもんか!返すもんか!返すもんか…返すもんか…!私はなんにも言う事が出来なかった。 秀雄は近々五代目松山を継ぐ。 大津絵の五代目となり父親になる秀雄の人生を。