隣も危ねえ!いいか!心してかかれっ!頭ぁ~!遅えぞっ!バカ野郎っ!すみません!よぉし峰次!仙太!それからこっちは奥州屋だ!残りは俺に付いてこいっ!おおーっよっしゃーっ火の粉が飛んで蔵ん中まで燃えてやがる!よし!よくやった!あとはこっちだ!へいっ!火事だ!火事だ!火事だぁ~ご無礼を。
火事災害担当若年寄のこの私めにすべての権限をお許しくださいませ。 どういうことですかな?江戸は火事のみならず地震富士山噴火の危難を抱える地にございます。 定火消し大名火消し町火消しがそれぞれ違う支配では迅速な動きはできませぬ。 さすれば今回の札差奥州屋が犠牲になったような事態は免れるかと存じます。 奥州屋の死体は崩れた屋根瓦の下にあったゆえ火事で死んだものと断定されましたが…あらかじめ蔵の床下に置かれていたとも考えられます。
裏で操ってるのは誰だ?知らぬっ!どけっ!小頭大丈夫か?誰だ?\0奥州屋の番頭とつながりのある浪人を調べていたらここへたどり着いた。 奥州屋は火事で自分が死んだと思わせほとぼりが冷めるまで立花の屋敷に潜んでいた。 奥州屋と伊兵衛は背格好が似ておりますれば同じ着物で煙草入れが当人の物なら誰もが焼死体は主人だと思うはず。 しかし肝心の奥州屋が死んだのでは難しい詮議よのう。 は…?まこと奥州屋が生きておるのなら早々に連れてまいれ。