「森山先生違うでしょう」「まず左胃大網動脈から凝固止血しないと」さ…さ…相良院長…!心肺停止です!なんでだよ!?先生。 ああー…!!「君は…クビだ」院長それだけは…!それだけはそれだけはそれだけは…!ハハハハッ…!あー…!ああー…!!おー!お前らみんな相良の味方なんだろうが!森山先生がいじけてる?はい。 本気で相良先生を引き抜くおつもりですよ。 二十歳で虫垂炎35歳で胆石45歳で子宮筋腫で子宮を全摘。 血管内平滑筋腫瘍。
そして申し上げにくい事ですがさらに大村さんは血管内平滑筋腫瘍という病気も併発されています。 血管内平滑筋腫瘍というのは筋肉に出来た腫瘍がこのように血管の中で大きくなってこの血管を通して体の中で広がっていく病気です。 心臓に達する血管内平滑筋腫瘍。 肝臓がんは僕たち血管内平滑筋腫瘍はこちらの心臓血管外科で。 僕たちとは?先生がご提案されたんでしょ?西都大学病院と堂上総合病院の連携。 でも大村奈加子さんはご主人と青果業を自営されているいわゆる商店街の八百屋さんです。
松田先生僕にこうおっしゃいましたよ。 教授…!ありがとうございます!合同オペ!?西都大学病院と?はい。 こいつは俺たちを踏み台にしておいしいとこ全部持ってくつもりなんだから!ちょっと森山先生…。 西都大と合同オペ!?9月5日に西都大学病院で行われるそうです。 森山先生は反対してるけど私は協力するわ。 でもよ森山先生だけが試合放棄するってのはどうなの?どうなの?向こうはさエリートばっかりだよ。 森山先生だってバリバリエリートじゃないですか。 やってくださいよ森山先生。
えー…お…大村さんは肝臓がんと心臓にまで達する血管内平滑筋腫瘍を併発していると診断されました。 今回のオペは肝臓がんが我々堂上チーム血管内平滑筋腫瘍がそちら西都大の先生方という分担で行います。 当然心臓右心房の腫瘍は我々が担当しますがそれ以前をどこまでやられますか?我々は横隔膜下の下大静脈までやれるかと。 肝臓がんの下大静脈浸潤巣と血管内平滑筋腫が癒着していたらどうするんですか?もし残存があれば日を改めて…。 「もし」はないでしょ?下大静脈は肝臓がんと血管内平滑筋腫の両方でかなりのダメージがあるはずです。
院長にもどっかで本当の事を言うつもりなんですけどねでも森山先生にバレちゃうからなあ。 でも相良先生森山先生が意識を変えてくれるとは思えません。 さあそれはどうでしょう?森山先生なら大丈夫だよ。 はあ?ダメなの?何言ってんだよ森山先生。 堂上総合病院には相良浩介というドクターがいます。 西都大学病院は日本の医療全体の進歩を担っています。 今回のオペはまず僕たちが肝臓がんを切除して西都大学病院チームにバトンタッチするという流れになります。 森山先生。 こっち来てくださいよ森山先生。 森山先生も一緒に?ええ。
ではこれから大村奈加子さんの下大静脈に浸潤したもう…。 下大静脈にがんがかなり食い込んでますね。 いったん下大静脈遮断解除します。 意外にスピード感ないよな相良先生の手技。 続いて血管内平滑筋腫瘍の摘出に移ります。 はい!森山先生下大静脈のサテンスキーかけ直してもらえますか?どうなってるんだろう?今。 みんな頑張って!総腸骨静脈内の腫瘍摘出出来ました。 よーし!こっちも下大静脈内平滑筋腫瘍摘出完了!腹腔内の腫瘍は全て摘出出来た。 下大静脈の血栓か腫瘍が右心房右心室肺動脈と流れた。
お疲れさまでした!いやあびっくりしてましたよ西都大の先生方。 堂上のドクターはすごいって!マジですか?西都大のドクターが?僕たちを認めてくれたの?よっしゃー!やりましたね森山先生!人たらし…。 俺に影響されちゃったの?だって森山先生の言うとおりだもん。 影響されちゃったんだ?ハハハハ…!西都大の教授話はどうするんですか?そうですよ!いやあの…。 相良先生はこれから頑張らなきゃ。 西都大からのオファーがなくなったなんて嘘でしょ?見学室では皆さん相良先生を絶賛してましたよ。