どういうお方なのかちょいと教えていただけないでしょうか？あ…オホン！いや実は…あの男はめ組の居候で徳田新之助といい旗本の三男坊だという話だ。 いえいえ…！お旗本や御家人の出のお方が商家の婿になるのは徳田様が娘の婿になってくだされば私もやっと肩の荷を下ろせるというものなんです。 大浦屋のおかみさんに頼まれて峰次が新さんの屋敷を探してる？頭に一言断った方がいいんじゃないかって…な？大浦屋の女主人はほかにあてがなかったのかのぅ？いや…自薦他薦の婿候補は大勢いたらしいんですがね。
それよりも今日は勘定奉行・袴田織部正とそちの意見書には両替商の数は減らすべきだとあるが…。 現在江戸の両替商の数が多すぎるばかりか申し訳ございませんが三崎屋さん先日のあのお話はお断りいたします。 代々続く三崎屋さんと違ってうちは裸一貫死んだ亭主と小商いから始めてええええ。 どうかなさいました？何者だ？俺を徳田新之助と知っての上か？た…助けを呼んできます！気がついたか？と…徳田様？新さん…？何やってんですか？おやじさんが商売に出る前に直しておこうと思ってな。
問答無用っ！待てぇ～っおっかさん！どういうことなんだいっ何だいこれは？三崎屋の旦那！おめえはもう用済みだ！出てこい大浦屋っ！逃げ隠れするんじゃないぞっ！嘉助がほうぼうから金を借りていた？どうやら店の金を流用して相場に手を出し穴を開けたうえ勝手に印判を持ち出して莫大な借金を作っていたらしいんで。