あの「嘘つきお八重」かあの女のガセネタで何度右往左往させられたか！なぁ～んだ。 大の男が集まって夜な夜なこそこそ何かやってるなんてどう考えたっておかしいと思ったんだけどな！返してくれ！なにを？俺から取った報奨金の二分だ！やだやだ！一度だした物を今さら返せなんて男が口にする台詞じゃないわ！お八重。 二分といや一両の半分なんだぞ！三十俵二人扶持の定廻りには大金だよ！泣く子も黙る天下の八丁堀の旦那がなに情けないことを！いらっしゃい！甘酒いかが？今日はいいや。
なにが？いらっしゃい！お前下手人を見たのは本当か？ええ本当よ。 おい大丈夫か？お八重が下手人の顔見ちゃいねえとわかれば命を狙われる心配もなくなる。 もう患者が来て弥生先生忙しそうだから代わりにね。 弥生先生も独り者なんだってねえ？ややこしいことやってないで旦那と弥生先生さっさとそのためにお金も貯めてるし。
お言葉ですがお八重は下手人の顔を見ておりません。 お八重にはどいつにも「下手人に似てる気がする」って言わせな。 材木問屋「近江屋」の主人に会いに行ってたそうです。 近江屋の主人に？定次が殺されたときは？そのときも近江屋と一緒と。 仙吉はなんの用でお宅に？はぁ…上総屋さんが病気がちなものですから陰ながら私が邪魔したね！ご苦労さまでございます。 甘酒いかがですか？仙吉には上総屋の一人娘との縁談話が進んでるらしい。 あの近江屋が…？仙吉を入り婿にして上総屋の身代乗っ取るつもりなんですね？おそらくな…。