この野郎!何飲んでんだ!?いたっ…あーっ!ああ…!なんだこれ!?え?「KCN」青酸カリか…。 ゆうべのニンニクだ。 ああ見えて結構優秀な人なんですけどね。 「おい今俺の悪口言ったろ?」「いえとんでもない」異動またダメでした。 ん?監察係がお呼びです。 …監察?韮崎さんって方が手が空いたら来てほしいって。 トランペット…ですか。 ゆうべニンニク食っちゃって…。 今はトランペットの話です。 警部がどんなつもりで吹こうと実際に迷惑になってるんです。 しかし監察も大変ですよね。
中途半端に機内食が出たもんで。 1週間しか滞在出来ないとお聞きしましたが…。 半分?もう一歩踏ん切りがつかなくて…。 カイロ支局に転勤中なの。 まあ流行に乗っかるつもりはないけど熟年離婚。 それよりあんたたちどうなってんのよ?いい加減一緒になんないの?まあ…なりつつあるけどな?うんまあ。 恋愛時代にどれだけ長い事うまい事いってたからって結婚してうまくいくとは限らない。 そういう目で見るなよお前だってさタバコくれって言ったらどうぞって箱ごとよこすからさうっかりポケット入れちゃったんじゃないかよ。
青酸中毒でしょうかね?ええその疑いが…。 肌の色変だけならば一酸化炭素中毒も疑えますが同時にアーモンド臭があるとすれば青酸中毒を疑うべきでしょうね。 相変わらずの野次馬根性…もとい好奇心には感服しますねえ。 「ちょっと様子が変ですよ」はい?救急隊員が到着した時にはもう心肺停止状態。 皮膚は赤くなってるし救急隊員がアーモンド臭を確認してますから。 そう言い切れますか?ん?大至急出入りを…規制しろ!はい!いずれにせよ内部犯の可能性が濃厚ですな。 えっ?青酸中毒らしい。
今朝亡くなった音楽隊の綿貫警部といさかいがあったそうですね。 あるいは警部が山田刑事と綿貫警部を殺害しようとして青酸を仕込んだかですね。 俺さ音楽隊にずーっと異動願出してんだけどさあそこ担当楽器の欠員がないと入れてくんないんだよ~。
なぜって?ですからなぜ犯人はタバコとトランペットの両方に青酸を仕掛けたのでしょうね。 何してるんですか?タバコとトランペット。 亀山君曰く殺害の確実性を増すため。 怪しいものはありました?タバコやトランペットのようにあっ!口に入れるものならば…。 あっでもお菓子は袋とか箱に入ってるでしょ?封が開いてるとしても1つ1つ包装してあるし直接青酸塗ったりは出来ないんじゃないですかね?注射器で注入する事は可能です。 は?なんでしょう?あっ…青酸中毒の事件の事で。
音楽隊の綿貫警部もだ!2人も…?お前なあちこち毒仕掛けりゃあちこちで死人が出て当然だろうがお前!あっちこちなんかに仕掛けてませんよ。 先程依頼されたお菓子の青酸反応の件ですが…。 あなたずっと刑事への異動希望しているみたいだけどそんな危険な恋人がいるようじゃ100年異動願を出し続けても無理よ。
そういえば捜査関係者以外で1人珍しい人物がこれに触れてます。 珍しい人物?監察係の韮崎さんとおっしゃる女性です。 え?あの青酸が犯行に使われたのか?今成分を分析してもらっていますがおそらく間違いないでしょう。 タバコもトランペットもチョコレートパイも同じですか。 妙ですね…少なくとも轟木警部の指紋ぐらいは出てもよさそうなものですが。 押収品ですので余計な指紋がついてはいけないと配慮なさったようですね。
轟木警部の指紋まで消えてました。 私が拭き取ったとおっしゃってるんですか?あなたが単にハンカチに包んで持って行っただけならば轟木警部の指紋が消えてしまうわけありませんね。 そう考えると轟木警部の指紋が消えてしまったのはビンが鑑識課に保管されたあとではありません。 あなたが轟木警部からビンを預かって鑑識課に届けるその途中の事つまりあなたが指紋を拭き取ったと考えざるをえないんですよ。
あぁ確かにおかしいっすね!まぁ一ツ橋刑事が何を根拠に泰良哲郎に目星をつけていたのかこの文章からじゃわかりませんからね。 自分同様泰良哲郎も轟木警部に殺意を抱いている事をこれは書き損じでしょうか?そのようですね。 もしも一ツ橋刑事がタバコとトランペットの両方に青酸を仕掛けたならば音楽隊の綿貫警部を殺した事も悔いるはずです。 汝轟木一郎太は韮崎ひばりを生涯の伴侶とし死が2人を別つまで健やかなる時も病める時も変わらず愛する事を誓いますか。
警察官ではありませんか!あなた方がどのような恋愛をなさろうとそれはあなたがたの勝手でしょう。 しかしその事が引き起こしてしまった今回の事件が全警察官にどれほどの影響を与えるとお思いですか!恥を知りなさい!なくしたってお前!いやなくしたんじゃなくてなくなっちゃったのよ。 だけどさそういう断り方卑怯なんじゃねぇか?断るなら断るでいいからさそんな不可抗力を装って断るなよ…。 そうなんですよ!な~にが!大方ねトイレでハンカチかなんか出した拍子にポロッて落っことしたんですよこいつ。