えっじゃあこのカメラマン警察に写真を提出してなかったんですか?うん。 えっ?そのカメラマン今度は自分がスクープになっちまった。 週刊誌の写真を前科者データと照合した結果傷害の前科があり身元が判明しました。 つまり通り魔が自分を撮ったカメラマンを恨んで凶行に及び写真を消去したという事でしょうか。 有沢広明さん殺害事件について第一発見者である小島さんにお話を伺いたいと思いまして。 今朝の8時頃有沢さんが行方不明になっていると写真展のスタッフがここに来まして。
一体どう思うんでしょうね?なんか生活感がないっていうか…写真関係のものばっかりですね。 それはなんです?例の通り魔事件の写真が載った週刊誌です。 井出さんたちのような報道カメラマンはよく写真展を開催されるのでしょうか?まさか。 俺からしたら自分で写真展なんか開く気がしれないね。 自分で開く?あの写真展の費用は奴の自腹だよ。 それなのに戦場なら立派な報道写真この平和な国ではえげつない仕事だと叩かれるんだ。 有沢さんが殺された時漫画喫茶の防犯カメラに久保山が映っていたそうです。
開催?おやご存じありませんか?通り魔事件の写真ですか。 彼は通り魔事件の事はニュースで初めて知ったって言ってましたよね?ええ。 どの写真も被害者には焦点が合っておらずむしろ後ろのほうにいる通行人たちにフォーカスされているんですよ。 あの通り魔事件について少々気になる事がありまして。 通り魔事件の目撃者についてです。 えっ?調書を見たところこの通り魔事件の目撃証言があまりにも少ないんです。 大丈夫ですか?すいませんどなたか状況がわかる方は…?犯行現場を目撃していた人は1人も残っていませんでした。
は?これ…連続写真なんですよ。 これらの写真を連続して見ると有沢さんがそんな無責任な傍観者たちを撮っていた事がわかります。 先日お会いした時あなたは写真展は区民ホールの別館だとおっしゃっていました。 ではあなたは一体誰に写真展が別館に変更された事を聞いたのでしょう?殺されて当然の男だったんです。 彼女の声はちょうど廃品回収車の音にかき消されて恐怖がよぎって…。 ところが後日有沢さんはあなたの写真を撮ったと伝えてきた。